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整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2016年5月26日木曜日

【文献紹介】肩関節の三次元運動解析

  本日はモーションキャプチャーシステムを用いて上肢挙上運動の運動解析を行っている論文を紹介させていただきます。

 乾、田中 他: モーションキャプチャーシステムを用いた肩関節の三次元運動解析

関節外科 2019. 28(11)p10-14

 

対象は平均年齢31歳の健常男性15名。冠状面から矢状面に至る4平面(30°間隔)を設定し、各平面で下垂位から最大挙上位に至る一連の動作を連続撮影して挙上運動の解析をされています。
 
  解析結果ですが、上腕骨長軸の挙上に伴う回旋変化として二つのパターンが示されていました。
①肩甲骨面よりも水平外転角が大きくなる時の上肢挙上運動
→内旋が先行し外転約53°で外旋し始め、約122°で外旋角がピークに達して、その後外旋角が徐々に減少しながら最大挙上位に達する。
②肩甲骨面よりも水平外転角が小さくなる時の上肢挙上運動
→内旋が先行し、外転約80°で外旋し始め、その後挙上とともに外旋角は徐々に増大し、最大挙上位で外旋角は最大に達する。

 関節可動域制限を改善するために正常な関節運動を理解、イメージすることはとても重要だと思いました。今回の結果を参考に、上肢挙上運動における回旋角度量や上肢挙上角度における回旋変化に着目して、早速明日からの臨床に活かしていきたいと思います。

 

投稿者:佐々木拓馬

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