COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2016年5月9日月曜日

足部支帯の役割について


本日は、足の支帯が有する機能について報告された文献を紹介します。

Carla Stecco et al:The Ankle Retinacula.Morphological Evidence of the Proprioceptive Role of the Fascial System.Cells Tissues Organs,1-11,2010

支帯の構造は、組織学的な先行研究から、膠原線維層と少量の疎性結合組織層から構成され、ルフィニ小体、パチニ小体、ゴルジ終末の固有感覚受容器を有しています。
本研究結果では、支帯は弾性線維を含まず、疎性結合組織も少量であることから、支帯自体の伸張性はほとんどないとしています。また、支帯の厚さは約1mmと靭帯と比較して薄いため、力学的な安定性への影響も大きくないとしています。

そのため、支帯は、腱や靭帯のような力学的な役割よりも、足関節運動時の位置覚に対しての役割を主に担っているのではないかと考察しています。

支帯が、もともと伸張性をあまり有さない点、各支帯下には多くの筋が走行している点から、支帯と関節拘縮との関係を考える際に参考になった文献でした。

投稿者:竹下真広

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