COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2016年9月4日日曜日

【文献紹介】肩関節疾患ではなぜ屈曲より外転をしずらいか

本日紹介させていただく文献は肩関節挙上において屈曲よりも外転の方がしづらいのはなぜか検討した文献です

佐原亮他:肩関節疾患ではなぜ屈曲より外転をしずらいか:肩関節vol38,No.3,758-761,2014

今回の研究は健常人男性11名22肩を用いて行われ、三次元動作解析装置にて屈曲、肩甲骨面挙上、外転時の上腕骨、肩甲骨の動作解析をしています。
体表マーカーの貼付は以下の通りです。
肩甲骨:肩甲棘内側縁、肩峰角
上腕骨:骨頭前方、骨頭後方、内側上顆、外側上顆
脊柱:C7棘突起、L5棘突起
検討した項目は「上腕骨外旋角度」「水平肩甲上腕角度」「肩甲骨内旋角度」です。

結果は以下の通りです。






今回の検討より外転時と挙上時における上腕骨、肩甲骨の運動の違いは外転の方が①挙上初期から上腕骨外旋角度が大きくはいる②肩甲骨が常に外旋する③水平肩甲上腕角度が常に大きいことが分かりました。


肩関節疾患の患者さんをみさせていただく中で、屈曲可動域よりも外転可動域を獲得しずらいことは臨床のなかでも感じていました。屈曲と外転での運動の違いを知っているかいないかでとりにいく所見やアプローチも違うのではないかと感じました。
今後肩関節疾患の患者さんの外転可動域を獲得していくうえで参考にしていこうと思いました。








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