COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2014年9月30日火曜日

橈骨遠位端骨折に用いた掌側プレートによる長母指屈筋腱断裂:腱断裂を予防するための試み


文献紹介

 

橈骨遠位端骨折に用いた掌側プレートによる長母指屈筋腱断裂:腱断裂を予防するための試み

骨折 第33No.4 2011 p783-786

 
 

本日は、橈骨遠位端骨折に対して施行される掌側プレートの合併症として報告の多い、長母指屈筋腱断裂の予防について報告された文献を紹介します。

掌側プレート術後、長母指屈筋腱断裂の生じ得る期間については、諸々の報告より術後から1年程度は発生する可能性があるとされているようです。著者らは長母指屈筋腱断裂について、腱断裂に先行して母指自動運動時の違和感や痛み等の腱刺激症状が出現する可能性が高く、同症状を認める場合には抜釘で腱断裂を予防できる可能性があると述べています。

 

当院でも掌側プレートが用いられた橈骨遠位端骨折症例は多く、術後は長母指屈筋腱の滑走性維持・改善を目的とした運動療法を実施しています。必ずしも腱刺激症状の出現=腱損傷・腱断裂ではないかもしれませんが、今後もX線所見と合わせて、腱刺激症状のような臨床所見も注意深く観察しながらリハビリを実施していこうと思います。

 

 

投稿者:竹下真広

2014年9月29日月曜日

第4回KKCM(関西肩コラボミーティング)

昨日は第4回KKCM(関西肩コラボレーションミーティング)に出席してきました。




KKCMはドクター、PT、トレーナーなど多岐に渡る職種が集まり、肩の障害などについて勉強する会となっています。講師の方は中日ドラゴンズでトレーナーをされている太田利亨先生や中部学院大学教授の林典雄先生、名古屋スポーツクリニック院長の杉本勝正先生という御高名な先生方でした。 


太田先生からは「スポーツ現場におけるエコーの活用」についての講演であり、実際のプロのスポーツ現場においてどのようにエコーを使用しているかについての話や今後の課題についてなどを聞かせていただきとても勉強になりました。



 林先生からは「肩関節における超音波所見を運動療法にどう活かすか」についての講演であり、腱板の解剖などを非常にわかりやすく教えていただきました。 また、PTが行っている治療をいかに科学的に証明するかが大事であるということや基本的なことかもしれませんが実際に行っている治療が本当に自分がターゲットにしている組織にアプローチ出来ているかなどを確認することの必要性なども改めて実感することができました。





 杉本先生からは「肩関節疾患のエコーを用いた診療・治療:医師の立場から」についての講演であり、Drがどのようにしてエコーを用いて診察されているかをわかりやすく説明していただきとても参考になりました。 






最後にはechoの説明や実際に使う機会を与えていただき4つのブースに分かれて4名の先生方がどのようにしてechoを使用されているかを実際に聞くことができました。





 非常に内容の濃い講習会であり明日からの臨床に生かしたいと思います。

投稿者:団野翼


2014年9月27日土曜日

第41回 日本肩関節学会開催のご案内


整形外科リハビリテーション学会関連ではありませんが、来月に第41回 日本肩関節学会が開催されます!


今回の、学術集会のテーマは


「Globalization  日本から世界へ」


このテーマは、今回の会長である森澤桂三先生が御自身の経験から、日本より諸外国が秀でた部分と日本が諸外国より優っている部分が存在していることを感じられ今回のテーマに決定されました。このため、今回は、肩関節学会初の英語のみのシンポジウムも行われます。また、この度日本でもリバース型人工肩関節が使用できるようになりました。この人工肩関節が適切に使用され、良好な結果を得るために、その理論や手術手技等について多くの講演やワークショップを企画される予定です。


医師の学会に参加すると、質の高いディスカッションを聞けたり、自分の知らなかった事が発見できたりと、とても刺激的です。
今回は当院からの発表はありませんが、この様な全国的な学会で報告できるように臨床・研究をしていきたいと思います。


ぜひ、参加してみてはいかがでしょうか。

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第41回 日本肩関節学会


開催日時:平成10月24日(金)・25日(土)


会場:佐賀市文化会館


会長:森澤 桂三 (特定医療法人 整肢会 副島整形外科 院長)

詳細は下記の肩関節学会HP
http://www.nksnet.co.jp/jss41/index.html)をご覧下さい



2014年9月26日金曜日

EPochセミナーのお知らせ



この度整形外科リハビリテーション学会京都会場代表世話人の小野志操先生がEPochセミナーにて講演されることになりました。アシスタントは同じく京都会場の為沢一弘先生、一志有香先生です。

テーマは
股関節前部痛に対する機能解剖学的評価と治療
~股関節唇損傷における保存療法と関節鏡視下手術後療法の診かたを中心に~

です。


これまでもいわゆるgroin pain(鼠径部痛)と総称されるような股関節痛を主訴とする患者さんは多くいましたが、その原因についてはよく分かっていませんでした。この10年間で股関節唇損傷という病態が認識され始め、股関節痛の原因として非常に重要であると考えられています。
Femoroacetabular impingement(以下、FAI)は2003年にスイスのGanzらのグループによって提唱された概念です。
股関節を形成する骨盤臼蓋や、大腿骨の骨形態異常が、繰り返しの外力によって股関節唇損傷を引き起こすことが明らかとなっています。
FAIのみならず股関節前部痛の解釈には股関節周囲の機能解剖を理解することが欠かせません。

このセミナーでは股関節唇損傷をはじめとする股関節前部痛の病態と股関節周囲の解剖について解説した上で、治療の基本となる触診技術と具体的な評価方法および運動療法について実技を含め紹介されます。

ご興味のある先生方は是非ご参加ください。

詳細はEPochのHP
(http://seminar.ep-och.com/seminar/790)をご覧下さい。



投稿者:鈴木 千愛


2014年9月24日水曜日

京滋支部・次回定例会案内

10月の整形外科リハビリテーション学会・京滋支部の滋賀会場・京都会場の勉強会の内容がそれぞれ決定致しました。


滋賀会場

 開催日時:平成26年10月25日(土)
      受付15時30分、開始16時
   会場:生田病院  1階  リハビリ室
レクチャー:「大腿骨転子部骨折後の
       運動療法のすすめ方」
       生田病院 辻  修嗣先生
 症例検討:「踵骨骨折後の一症例」
        生田病院 高口裕行先生 






京都会場

開催日時:平成26年10月25日(土)
      受付18時、開始18時30分
   会場:京都下鴨病院 
      2階 リハビリ室
レクチャー:「大腿直筋の触診」  
     京都下鴨病院 一志有香先生
      「FAIの運動療法」
     京都下鴨病院 小野志操先生
 症例検討:未定(募集中)



参加費:両会場とも当会会員は無料。会員外は500円となります。



滋賀会場・京都会場それぞれ同日に開催となります。
各会場、代表の辻修嗣先生と小野志操先生が直々にレクチャーして下さいます。きっと大変ためになる話を聞けて、とてもお得だと思います。ご興味がおありの先生は、ご興味がおありの会場へ、職場の同僚もお誘い合わせの上、お気軽にご参加ください。

また、京都会場では、症例検討を募集中です。もしも自分の症例にお困りの患者様がおられましたら、こちらもお気軽に症例検討に申し込んでいただいて、皆で一緒に悩みや疑問を解決してみてはいかがでしょうか?
http://www.omirigaku.com/syourei.html(応募フォーム)
きっと普通に参加する以上にいい勉強になると思います。



投稿者:為沢 一弘



2014年9月23日火曜日

橈尺骨遠位端骨折の治療経験-尺骨遠位端骨折に内固定を行う立場から-


文献紹介

 

橈尺骨遠位端骨折の治療経験-尺骨遠位端骨折に内固定を行う立場から-

骨折 第32No.3 2010 p468-471
 


 

本日は、橈尺骨遠位端骨折症例に対して、橈骨のみでなく尺骨遠位端骨折に対しても内固定を行うことの有用性について報告された文献を紹介します。

橈尺骨遠位端骨折では、橈骨を内固定することによって尺骨遠位端骨折部は安定することが多いことや、弱くて小さな尺骨遠位端の内固定が難しい等の理由から尺骨は保存療法が選択されることも多いようです。尺骨遠位端骨折に対して保存治療が選択された場合、もしくはpinningのみによる固定が行われ、尺骨遠位端骨折が不安定なまま早期ROM訓練を行うと骨折部に変形や再転位を生じることがあるようです。

この報告では、プレート固定を実施した症例ではそのような二次的障害はなく、良好な経過を得たとの報告が述べられています。

尺骨遠位端骨折に対してプレートによる強固な固定がなされた症例は経験がありませんが、尺骨に対してpinningにより固定された橈尺骨遠位端骨折の患者さんを現在担当しています。

その方の手関節は、術後少しずつROMが拡大してきていますが、運動時に尺骨遠位端部の鋭痛を訴えられ、鋭痛を出さないよう気を付けながらリハビリをすすめているところです。

ROMの獲得はもちろんですが、pinning固定で生じる可能性のある尺骨の委縮や変形、それに伴う遠位橈尺関節の変形の可能性にも注意しながら今後のリハビリをすすめていこうと思います。

 

投稿者:竹下真広

2014年9月22日月曜日

小胸筋による肩関節挙上制限について

今回は肩関節の文献を紹介させていただきます。



JD.Borstad et al :The effect of long versus short pectoralis minor resting length on scapular kinematics in health on individuals. J Orthop Sports kinematics Phys Ther.35(4):227-238,2005 

文献の内容は小胸筋が長い群と短い群とで肩甲骨の運動にどのような影響があったかを検討しているものになります。
簡単に結果をまとめさせていただくと、小胸筋が短い群では長い群に比べて30°60°90°120°での肩関節挙上時(前方挙上、側方挙上、肩甲骨面挙上の全て)の肩甲骨後傾が制限されていると述べられています。
また、小胸筋が短い群の特徴としては肩峰下インピンジメントが生じている症例の肩甲骨の運動と類似していたとのことでした。
そのため、小胸筋が肩甲骨の運動に影響し、肩峰下インピンジメントのリスクファクターの一つになるとの報告です。
この文献から分かることはインピンジメントが生じている症例はG-Hjtの拘縮だけでなく肩甲帯の問題も関与している可能性が示唆されます。
そのため、当たり前のことなのかも知れませんが、肩関節挙上の可動域を拡大していくためにはG-Hjtの問題なのかS-Tjtの問題なのかそれとも両方ともに問題が生じているのかをしっかり確認していくことが重要になるのではないかと思います。

投稿者:団野翼



第23回整形外科リハビリテーション学会が開催されました

9月20日・21日に第23回整形外科リハビリテーション学会が開催されました。



近江支部の京都会場スタッフからは、京都下鴨病院の小野先生が主題の座長をされ、永井先生、為沢先生、わたくし一志が発表させて頂きました!!
小野先生:主題座長
永井先生:研究報告

為沢先生:症例報告

一志:症例報告
今年の学術大会は、演題応募が約60題もあったとのことで、益々熱い学会となってきています。
今回、採択されたのは33題と厳選されました。どの発表も機能解剖に基づき詳細な理学療法所見をとった上で考察されており、私自身とても勉強になりました。

私は、今回で2度目の発表でしたが、反省点がみえこれからの勉強方法や努力の仕方も考えていこうと思いました。

発表をすることで、一症例を再考察でき、不足していた評価や考え方の順序を整理立てることもできるので、これからもどんどん発表をし論文にしていきたいと思います!

まだ、参加したことのない先生方はぜひ参加してみてはいかがでしょうか?



          最後に集合写真!パシャリ
近江支部京都会場スタッフ(一部)







2014年9月21日日曜日

認定証授与おめでとうございます


京都会場の一志有香先生と滋賀会場の三倉一輝先生が本日開催された学術集会の認定証授与式において認定B証書を授与されました。

おめでとうございます!

全身の触診がしっかりと出来る必要があり、解剖学的知識も問われるB検定試験を見事パスされました。

これからも益々ご活躍ください!

投稿者:小野志操

2014年9月20日土曜日

姫路整形外科リハビリテーション&スポーツ研究会第1回特別研修会

姫路整形外科リハビリテーション&スポーツ研究会第1回特別研修会のお知らせです。


 
テーマ:「股関節痛の診かたと股関節鏡視下手術の実際」

講 師:内田宗志 先生(産業医科大学若松病院整形外科臨床教授)
    柴原 基 先生(ツカザキ病院整形外科部長)
    小野志操 先生(京都下鴨病院主任理学療法士)

日 程:平成27年4月4日土曜日、17時30分開場、18時開演予定。

会 場:未定(姫路市周辺)
申 込:要事前申込、当日参加も可能
(受付を円滑に行うために、なるべく事前申込をお願いします。当日参加の場合、会場定員を超過すると入場をお断りする可能性があります。ご了承下さい。)

※日本整形外科学会専門医単位認定申請予定
※日本理学療法士協会専門理学療法士単位認定申請予定

内容が決定次第、随時案内を掲載します。ご期待下さい。
 
 

2014年9月19日金曜日

大腿骨転子部骨折のlag screw sliding について

文献紹介

大腿骨転子部骨折において後外側支持欠損が lag screw sliding に与える影響
(徳永真己・他 : 骨折 第35巻、98-102、2013)





大腿骨転子部骨折をshort femoral neck (SFN) で固定した際に、後外側支持欠損(つまり大転子骨折) が lag screw sliding に与える影響について、元の骨折型と術後整復位を組み合わせて検討した文献です。手術時平均年齢は81.8歳、平均経過観察期間は15.1か月とされています。


結果をまとめると、
1. 後外側欠損型のsliding量は安定型より有意に大きかった。
2. 後外側欠損型は術後整復位が subtype P であれば約半数が over sliding するが、subtype A + N のように前方骨性支持が獲得できれば有意にsliding 量が減少した。
3. 安定型でも、subtype P の方がsliding 量は大きいが、over sliding を呈する例は少なかった。
となります。

元の骨折型の評価として使用されているのは、Evans分類を改変した Jensen分類です。この文献では、2 part 骨折である Jensen分類 1型及び2型 を安定型、Jensen分類 3型及び5型 を後外側欠損型と定義しています。



(文献より引用)

術後整復状態の評価として、X線側面像の生野分類(2002) が使用されています。
subtype A (髄外型) : 近位骨片の前方骨皮質が骨幹部骨片の前にくる
subtype N (解剖型) :骨皮質が一致する
subtype P (髄内型) : 近位の骨皮質が後方に位置する

(文献より引用)

上記の結果を言い換えると、以下のことがいえます。
○整復位が subtype A + N →前方骨性支持を獲得し、過度な sliding を起こしにくい→ 前方骨接触部位での骨癒合が進む
○整復位が subtype P →近位骨片が遠位髄内に陥入するため過度なsliding に至りやすい →遷延癒合、カットアウトのリスク↑ ※後外側欠損を伴えば、さらに骨性接触を得られにくい

この文献ではこの他、症例提示やsubtype P の場合の術中操作の工夫が示されています。


大腿骨転子部骨折の術後評価において、
頸部内側骨皮質(calcar femorale) が整復されているか、ラグスクリューの位置が骨頭中心よりやや下方に入っているか、ラグスクリュー先端と骨頭表面との位置関係、骨粗鬆症の程度
を確認することが大事といわれています。

これまで私は、大転子骨折を伴う場合に、転位させないよう股関節外転筋の筋収縮を入れる時期を遅くしよう、攣縮を早く落とそう、程度の認識だったのですが、
今回この文献を読んで、荷重にももっと配慮すべきだと気づかされました。
今後は近位骨片と遠位骨片の前後の位置関係についても丁寧に評価していきたいと思います。

骨頭に力が加わると、ラグスクリューのsliding機構により頸部は短縮し安定します。
しかし、過度にsliding をきたすと骨性の接触が得られず遷延癒合となるばかりか、カットアウトを起こせば再手術になります。

頸部の短縮は付着筋の起始停止が近づき筋長が短くなり、筋機能不全を招きます。遊離骨片においても同様のことがいえます。
またsliding の過程で生じる荷重時痛が機能回復を遅らせる場合が少なからずあります。

全ての患者さんの早期機能回復が図れればbest ですが、不安定型の骨折の場合は回復期を見据えた理学療法計画が必要になると思います。

リスク管理としても、予後予測としても、画像評価能力は必要なスキルですね!

投稿者 : 立花 友里

2014年9月17日水曜日

深層外旋筋による股関節の制限について

最近、当院でもFAIの患者様を診させていただく機会が増えてきています。
僕自身、FAIについて勉強する機会も増えてきているので、今回はそれに関連のある文献を紹介させていただきます。





L.B.Solomon,et al.Anatomy of piriformis, obturator internus and obturator externus:The journal of bone & joint surgery.vol.92-B,No9,september 2010



この文献はFAIに関する文献ではなく、THAの後方アプローチにおける脱臼肢位(屈曲・内転・内旋)に股関節を操作した際に、外旋筋群がどの程度伸張されているのかを屍体を用いて研究されたものです。

結論から言うと、股関節を屈曲・内転・内旋させると梨状筋、内閉鎖筋、外閉鎖筋は約2倍近く伸張され、その中でも外閉鎖筋が最も伸張されると述べられています。

この文献を通して、後方アプローチ後の脱臼肢位は、FAIにおけるanterior impinge testの肢位と類似しており、これが陽性になる患者様では、深層外旋筋のスパズムを生じている方が多くみられます。この文献を通して、FAIにおける関節唇のimpingementを回避するのに、深層外旋筋の伸張性を得ることが大変重要であることが示唆されます。

当然のことながら、他にもその動作を制限する筋は多数存在するため、
「深層外旋筋の伸張性改善=anterior impingementの消失」
ではありませんが、これらの知識を念頭において、評価・治療を進めていくことは大事なことだと捕えています。

自分もまだまだ、外旋筋群をはじめ股関節周囲の筋の圧痛所見のとり方や伸張性の評価が的確且つ十分にできるまでに至っていませんが、この知識を少しでも技術に活かしていけるよう、これからも日々練習を積み重ねて精度を高めていこうと思います。

投稿者:為沢 一弘



2014年9月16日火曜日

膝蓋骨骨折手術と膝蓋骨低位との関連性


文献紹介

 
膝蓋骨骨折手術と膝蓋骨低位との関連性
東日本整災会誌・261号:2014.3 p15-20


本日は、膝蓋骨骨折手術と膝蓋骨低位との関連性について報告された、東日本整災会誌の文献紹介をします。
紹介させていただいた論文では、膝蓋骨骨折手術が膝蓋骨の高さに及ぼす影響について述べられています。膝蓋骨の高さについては、術後経過を追うにつれて低下する傾向にあるようですが、膝蓋骨の高さと膝屈曲可動域との相関性はあまりないみたいでした。

私自身、現在膝蓋骨骨折症例の患者さんを担当しています。この方は術後7週が経過し、膝の屈曲制限と、X線側面像より健側膝と比較して膝蓋骨低位を呈しています。また膝の屈曲角度の増大に伴い膝前面に疼痛を訴えられます。膝蓋骨下方への可動性も健側と比較して不良であることから、膝蓋下組織の拘縮が起きていると思われます。屈曲最終域で生じる疼痛の原因として、ring pin先端の軟部組織への刺激による疼痛も考えられるのですが、そのほか拘縮による軟部組織の伸張痛も生じていると考えられます。そこで、膝蓋下組織の拘縮を改善すべくリハビリを実施している最中です。

今までに膝蓋下組織の拘縮症例に対して、同部位にアプローチし屈曲角度の改善が得られた経験がありますが、現在担当している膝蓋骨骨折症例の患者さんには、膝蓋骨低位だからといって膝蓋下組織ばかりに固執せず、他の屈曲制限因子にもしっかりと目を向けて治療を行っていこうと思います。

投稿者:竹下真広

 




 

 
 

2014年9月15日月曜日

TKAの深屈曲について

TKA術後の深屈曲に関してはいろいろな意見があると思います。
特に問題視されているのが屈曲角度が増えるとインプラントの破損やポリエチレンの摩耗などが生じてしまうのではないか?というような問題や動揺性が増大してしまうのではないか?というような意見ではないでしょうか。
 また、本来TKA後に深屈曲までの可動域を求める必要があるのかというような意見もあります。 自分自身は不安定性さえ出ないように無理な可動域訓練をしなければ可動域は求めても良いのではないかと考えています。
 しかし、TKA後の深屈曲まで可動域を獲得することは非常に難しく自分の技術や知識では難しいな・・・と感じています。
 まだまだTKA後の可動域について勉強中ではありますが、深屈曲について書かれている文献を一つ紹介されていただきます。

今回紹介する文献は、『深屈曲を達成した人工膝関節置換症例の成績と合併症』についてです。


この文献ではTKA後に深屈曲を得た患者さんはほとんど疼痛もなく経過良好であり患者満足度も非常に高かったと述べられています。
 しかし、残念ながら中には動揺性やインプラントの破損が生じてしまった症例も存在するようです。

 これらの症例の合併症や問題点を調査した結果が記載されている文献になります。
調査の方法としてはレントゲンで伸展位での動揺性と屈曲gapなどを検査していますが、この中で自分が気になった点を述べさせていただきたいと思います。

この文献では屈曲gapを調査した結果、内側に比べて外側が緩くなっていると記載されています。
 そのため、手術の際や深屈曲を獲得してから外側が緩くなり過ぎないように経過観察をする必要があると述べられています。

 これを読んだ時、これは可動域を考える上で重要な要素になるのではないかと思いました。 不安定性が出てしまうことは問題があると思いますが深屈曲が出来る症例は膝外側支持組織の柔軟性に富んでいる?のではないかとも解釈できます。

 そのため、腸脛靭帯などの外側支持組織の柔軟性を維持・向上することは深屈曲を獲得する上で重要な要素の一つになるのではないかと考えています。

これは自分の解釈であり調査された症例数などもあまり多くは無かったためまだまだ本当にそれが正しいのかどうかはわかりませんが、文献をいろいろな角度から読んでみるのも良いのではないかなと思いこの文献を紹介させていただきました。
これからも多くの文献を読み少しづつ疑問を解決していきたいと思っています。

投稿者:團野翼

 

2014年9月14日日曜日

変形性肩関節症および肩関節リウマチに対する人工肩関節全置換術

文献紹介

変形性肩関節症および肩関節リウマチに対する人工肩関節全置換術
Bone joint nerve vol.3 no.4 2013.10 p731~738



本日は、最近学会に参加した際に購入した月刊誌から一文献を紹介します!

当院では、症例数は少ないのですが、人工肩関節全置換術(TSA)についての文献です。
この中では、TSAの背景や手術適応、手術手技についてなどが書かれています。また、後療法についても、少しではありますが書かれています。

私自身、TSAの患者さんは診た事がありませんが、人工骨頭置換術の患者さんは、3例担当させて頂いたことがあります。その中で最後まで経過を追えたのは1例のみです。
この文献には、主に手術内容などが中心で、リハビリについての内容は書かれていませんが、リハビリを実施していくにあたり、手術方法を知っておくということはとても大切です。
どのような侵襲が加わったのか、オフセットはどのように決められているのかを知っておくことで、拘縮がどの組織に起きやすいかなどが予測できるため理学療法士としてしないといけないことが見えてきます。

当院でも、今後TSAの患者さんを診る機会が増えるかもしれません!
今まで、1例しか長期経過を追えていないため、これから症例数が増えていけば長期経過を追っていくこともできるので、治療成績の向上を目指したいです!!

2014年9月12日金曜日

肘関節伸展時ECRLの動態について



本日は文献紹介をさせていただきます。
永井教生先生が書かれた「上腕骨小頭前面軟部組織のエコー動態からみた肘関節伸展制限因子の一考察」です。
(日本整形外科超音波研究会会誌 Vol.22 No.1 2010)


上腕骨離断性骨軟骨炎(以下,OCD)患者において、肘伸展伸展可動域制限を呈する者が多いと報告されており、その要因として骨性要素以外に軟部組織にもあると考えられています。軟部組織の制限因子としては一般的に上腕筋や前方関節包の伸張性低下が言われていますが、上腕骨小頭には上腕筋と共に長橈側手根伸筋(以下,ECRL)が存在しており、上腕骨小頭前面においては、上腕筋と同様に関節包と結合組織を介したユニットを形成しているため、肘関節最終伸展を制限しうる因子と考えOCD患者を対象にその要因について検討された文献です。

この文献ではエコーを用い肘関節伸展時のECRLの動態を研究されていました。肘関節伸展時ECRLが上腕骨小頭を乗り越えるゆとりが必要であると考察されており、関節可動域制限の因子として考えられると記されていました。

私自身、肘関節、手関節の患者さんを診させていただく機会が多く、肘の疾患の方は伸展制限がよく見られます。今回この文献を読み、関節の動きに対しどの組織がどの様な動態を表しているのか知ることで、関節可動域制限を引き起こす要因となる軟部組織を考える機会となりました。
今回肘関節伸展動作時のERCLの動態を知り今度着目して操作を行うように心がけようと思いました。また、今後も多くの文献を読みたいと思います。

投稿者:鈴木千愛


大阪電気通信大学 理学療法士のためのスキルアップ講座 のご案内



当整形外科リハビリテーション学会の代表理事である林 典雄先生  (中部学院大学 リハビリテーション学部 教授 )  が大阪でご講義されます。

超音波画像をたくさん用いて、運動器の機能解剖、そして運動療法における留意点などを、実技を交えてご講義されます。
毎年バージョンアップされる最新の知見を紹介いただきますので、きっと明日からの臨床に役立つ新しい発見があることでしょう!

( ※ 当講座は公開講座のため、理学療法士であればどなたでもご参加可能です。)



大阪電気通信大学大学院  理学療法士のためのスキルアップ講座
「運動器超音波機能解剖からみた運動療法のヒント」

開催日時 :  2014年11月22日(土曜日) 9:40〜16:40

開催地 :  大阪電気通信大学  四條畷キャンパス
(JR学研都市線  四條畷駅・忍ケ丘駅、近鉄バス  四條畷電通大駅下車)

費用 :  受講料 10,000円

定員 :  40名

応募期間:2014年9月30日まで

詳しくは大阪電気通信大学HP (http://www.osakac.ac.jp/pt-skillup/course02/index.html)  をご覧下さい。

投稿者 : 立花 友里

2014年9月11日木曜日

股関節鏡視下術後のスポーツ復帰について(Return to sports test の紹介と感想)

京滋支部京都会場代表世話人の小野志操です。このブログを閲覧いただきありがとうございます。

2014年8月29日にこのブログを開設して今日までで2週間が経過しました。

この間京都会場のスタッフが日替わりで日々更新してくれています。そのおかげで開設2週間で2000ヒット以上と驚異的なスピードで閲覧数が増えています。

このブログを開設するにあたって、私がスタッフのみんなにお願いしたことは、整形外科リハビリテーション学会京滋支部京都会場が運営するブログですから、

①「当会の運営情報を発信すること、つまり定例会の案内、報告をする」
ということが1点目です。

次に、
②「京滋支部のみならず、整形外科リハビリテーション学会の学術集会や全国研修会の案内、報告をする」ということが2点目です。

さらに、
③「整形外科領域に関連する学会や研修会の案内、報告をする」ということが3点目です。

そして、
④「読んだ文献を紹介する」

⑤「日常診療における疑問や雑感などを研究や個人情報に支障が無い範囲で書くこと」

の以上5点です。

このブログを開設した目的は、閲覧頂いている皆さんに情報を発信することは勿論ですが、スタッフのみんながブログを書くことで…、

「文章や構成を考える練習になること」、

情報を発信するために「情報収集する癖がつくこと」、

「如何に情報を提供すると分かり易く伝わるかを考えること」、

「日々文献を読むようになること」、

「日常診療の疑問や雑感を学術的に表現すること」、

(閲覧されておられる先生方にも「そういうことあるよな」的な問題提起になる等の波及効果も期待出来るかもしれません…)

そんなこんなを考えて、このブログをスタッフのみんなに開設してもらいました。

お願いした①~③はこの2週間でクリア出来ているんじゃないかと思っています。

開設2週間でそろそろ①~③の内容も現状では出尽くしてきていますので、そろそろ④・⑤に着手してほしいと思っていたりもします。

閲覧されておられる先生方も「○○勉強会案内」や「○○研修会案内」ばかりでは、「このブログはただの研修会案内ブログかぁ~」てな印象を持たれるように思います。

そこで、(本来私はあまり登場しないつもりをしているのですが…)今回は先陣を切って最近読んだ文献を紹介したいと思います。


Dr. Marc J Philippon先生が書かれたSingle Case Studyの紹介です。
(Journal of Sport Rehabilitation, 2009, 18, 118-134)

Philippon先生は股関節鏡の分野では世界的権威といっても過言ではない先生です。

FAIの概念は股関節痛の解釈に大きな影響を与えました。近年、股関節鏡下手術も盛んに行われるようになり、手術の適応や手技について学会でも多くの報告がなされています。

私が勤務する京都下鴨病院でも、今年の7月から産業医大若松病院の内田宗志教授が定期的にお越しくださるようになり、股関節痛を有する患者さんが増えていますし、私自身股関節鏡視下手術術後患者さんを担当させて頂く機会が増えてきました。

術後患者さんの中にはスポーツアスリートも少なくありません。

一定期間術後の運動療法を行なったのち、競技復帰をするための判断基準のひとつとして、この論文に記載されているReturn to sports testがあります。


写真は論文より引用しています。

このテストの臨床的印象としての感受性はいいように思います。

(a)は70°までの膝屈曲を繰り返します。疼痛や違和感なく30秒出来れば1点、3分出来れば6点です。

(b)は疼痛や違和感なく20秒出来れば1点、100秒出来れば5点です。

(c)も(b)と同じで20秒出来れば1点、100秒出来れば5点です。

(d)は30秒出来れば1点、2分出来れば4点です。

合計20点満点中17点以上あれば合格で、競技復帰に向けた練習再開が許可されます。

実際、日本でも幾つかの施設で採用されているテストですし、当院でも判断基準のひとつとして取り入れています。

患者さんにする以上、その意味や成り立ちをおおよそ理解する必要があると思い、今回紹介した論文に辿り着きました。

私が渉猟した限りではこの論文が元になっているようです。

術後療法の内容をフェーズ分けして段階的に行い、最後にこのテストを競技復帰の判断として採用し、良好な結果が得られていると書かれています。

術後9週で幾つかの評価とこのテストを行い、問題なければ競技復帰への練習を始め、問題があれば術後12週まで運動療法を行い再テスト、同様に問題があれば更に術後16週まで運動療法を行い再テストと記載されています。

このテスト以外にも幾つかの評価が健患側差無しになる必要がありますが、このテストが重要視されています。

論文を見つけて「なるほど根拠があるんだ」と思いましたが、読んでみると、

論文中に「現在、何の有効性や信頼性もないけれども、臨床的にこのテストがスポーツへの復帰支援に有効であることを発見した。」と記載されています。

つまり、「根拠はないけど使えるテスト」ということです。

決してこのテストを否定している訳ではありません。

この論文を読んで私が感じたことは、この「スポーツテスト」は現在世界的な基準の一つとして使われている「有用なテスト」であるということと、どのような形であっても有用である可能性があるのであれば、「ちゃんと論文にするべき(出来れば英語で)」ということです。

股関節のリハビリテーションについては自分自身がまだまだ勉強中です。でも、臨床で得たものは一つ一つ発表し、いいものはみんなで共有できるように情報を発信していきたいと思います。

投稿者:小野志操

2014年9月10日水曜日

テクニカルセミナーのご案内


リハビリテーションに関するテクニカルセミナーのご案内です。

11月9日には名古屋スポーツクリニックの福吉正樹先生が『肩関節拘縮の解釈と運動療法のための触診技術』と題して、機能解剖を元に、肩関節拘縮に関する病態とその治療に必要な触診技術についてご講演下さいます。

12月21日には京都下鴨病院の永井教生先生が『TKAの可動域制限に対する機能解剖学的アプローチ』について講演されます。
こちらも機能解剖とTKAにおける動態を元に術後の可動域制限の要因とそれに対するアプローチをお話いただけます。

どちらも臨床で遭遇することが多く、難渋することも多い症例であると思います。日頃の疑問を解決する手助けとしてご興味がおありの先生方は参加されてみてはいかがでしょうか?

投稿者:為沢一弘

2014年9月9日火曜日

姫路整形外科リハビリテーション&スポーツ研究会主催 第2回研修会のご案内




参加申し込みが開始されるまで、まだ3日ほど期間がありますが、
京滋支部京都会場代表世話人の小野志操先生がご講演される、9月12日(金)の第1回「肩関節の解剖学と運動学」に引き続いて、10月10日の第2回研修会では「肩関節拘縮の評価と治療 〜肩上方組織を中心に〜」をテーマとして、ご講演をされます。
実際の臨床での評価や治療の方法を学ぶことができる第2回研修会も必見です。
第1回研修会に参加される先生方はもちろん、事情があって参加できない先生方も、ご興味があられる方は是非ご参加ください。


参加申し込み期間:平成26年9月13日~10月3日  ※定員に達し次第、受付終了となります。

日時:平成26年10月10日(金) 19:00~21:00

場所:姫路市勤労市民会館 第7会議室

参加費:500円

 研修会参加は事前申込が必要です。 先着順になっていますので、お早めのお申込をお願いします。お申込みは下記のホームページより 姫路整形外科リハビリテーション&スポーツ研究会 http://horss.jimdo.com/


投稿者:竹下真広

2014年9月8日月曜日

第10回茨城整形外科リハビリテーション研究会全国研修会案内


テーマ :肩関節周囲の機能解剖学的触診と治療 
主催 :茨城整形外科リハビリテーション研究会
http://park14.wakwak.com/~ibareha/
日時 :平成27年1月10日(土)~11日(日) 
・1日目 9:20~受付、10:00~19:00頃の予定
・2日目 9:30~16:00頃の予定

会場 :財団法人横浜市教育会館(横浜市西区紅葉ヶ丘53番地)
http://www.ecole.jp/

内容 :肩関節周囲の骨・筋・靭帯の触診と機能解剖を理解し、臨床の治療に応用する。

講師 :林典雄先生(中部学院大学) 他15名予定

受講料 :25,000円(研修費のみ)

定員 :100名(申し込み多数の場合は選考します)

申込先:https://docs.google.com/forms/d/1sK2Txq8hN_notjwP8vWyS9nx5YGqCgN-hYgE5DLf4wg/viewform

その他 :申込みフォーム内に記載するアドレスは、振り込み案内、振り込み確認案内、最終案内を添付ファイルで送る際に使用させていただきます。

整形外科リハビリテーション学会人材育成プランB検定を同時に開催します。

整形外科リハビリテーション学会会員で条件を満たす検定希望の方は
申込みフォーム「B検定希望」にチェックしてください。
(人材育成プラン http://www.seikeireha.com/ 参照)

申込期間:平成26年9月14日(土)~定員になり次第、閉め切りとなります。

※申込1週間以内に参加受付の可否を申込メール宛に返信します。
※メールの返信がこない場合は、下記へ直接お問い合わせください。

お問い合わせ先事務局:
茨城整形外科リハビリテーション研究会
〒300-0053 茨城県土浦市真鍋新町11番7号
土浦協同病院 リハビリテーション科
担当者名:橋本貴幸(はしもとたかゆき)
TEL:029-823-3111 (代表) 内線3100
E-mail:rehabilitation@tkgh.jp 


投稿者:小野志操

整形外科リハビリテーション学会大阪支部特別講習会のご案内

運動と医学の出版社から発売されている『肩関節拘縮の評価と運動療法』を著者の赤羽根先生が肩関節拘縮の評価と運動療法についてご講演なされます。



日 時:平成26年11月30日 (日)
    10:00~16:00 (受付 9:30~)
テーマ:肩関節拘縮の評価と運動療法 (著書:運動と医学の出版社)
講 師:赤羽根 良和 先生(さとう整形外科病院)
    アシスタント数名
会 場:大阪保健医療大学 2号館 講堂
    〒530−0043 大阪市北区天満1丁目9番27号
     [TEL] 06-6354-0091
    http://www.ohsu.ac.jp/index.html
会 費:整形外科リハビリテーション学会 会員  7000円
                    非会員10000円
    大阪保健医療大学卒業生校友会  会員  7000円
定 員:50名(先着順)
※お申込後、自動返信メールに記載している振込口座に入金後、正式決定となります
申込期間:平成26年7月20日0時~9月30日23時59分
     定員に達し次第終了となります
申込先:https://ssl.form-mailer.jp/fms/412544cb298747
問合せ先:整形外科リハビリテーション学会 大阪支部
     seikeirehaoosaka@yahoo.co.jp
           ※このアドレスからのメールを受信可能な状態に設定をお願い致します。


肩関節といえば自由度が高い関節であり、多数の筋・靭帯、軟部組織によって構成されている非常に複雑な関節です。拘縮肩といえば普段関わる機会の多い疾患の一つであり、疼痛や可動域制限が生じると、その原因となる部位の特定・評価するからつまづいてしまうことが臨床では非常に多いと自分自身感じています。

肩関節の機能解剖や拘縮についての病態を丁寧に説明していただけると思いますので興味のある先生方は是非お申し込みください。
申込期間が9月30日までとなり定員が先着順で50名なのでお早めにお願いします。

投稿者:団野 翼


2014年9月7日日曜日

合同会社gene主催セミナー 触診〜関節の機能解剖〜 -肩関節周囲-東京会場-


僭越ながら学会本部からの拝命により、合同会社gene主催の触診講習会で講師を務めさせて頂くこととなりました。

テーマは「肩関節周囲の触診」です。触診技術についてなるべく丁寧にお伝え出来るよう心がけて講義をさせて頂きます。

林典雄先生著の「機能解剖学的触診技術」をご愛読の先生方はよくお分かりになられると思いますが、実際に触診してみると「おそらく触れていると思うが、確信が持てない」「誰か確認してくれる先輩がいたらいいのに」ということに遭遇することがあると思います。

本会の定例会で触診を行っていても、参加された先生方からこのような声を聞くことが多いです。

” 一から肩関節の触診をしてみよう ”

” 普段の復習をしてみよう ”

” 確認したいところがある ”

という先生方は是非、本セミナーにご参加ください。

本セミナーではランドマークとなる骨の触診から、運動療法を行う上でターゲットとなる靭帯・筋などの軟部組織まで、肩関節周囲の触診を網羅しています。

今回は私、小野志操がメインで講義をさせて頂きますが、実技講師として、

JAとりで総合医療センターの豊田和典先生
吉田整形外科病院の富川直樹先生

両先生にもご指導頂けることとなりました。

浅学菲才な私ではありますが、だからこそ参加される先生方の疑問点やpitfallが理解できているつもりです。

会場は東京ですが、是非ご参加頂いて有意義な一日にしましょう。

参加申込は合同会社geneホームページより
http://www.gene-llc.jp/seminar_info/?id=1400898948-314488

投稿者:小野志操

2014年9月5日金曜日

姫路整形外科リハビリテーション&スポーツ研究会主催 第1回研修会案内

この度、姫路整形外科リハビリテーション&スポーツ研究会主催の第1回研修会が開催されます。京滋支部京都会場代表世話人の小野志操先生がご講演をされます。ご興味があられる方は是非ご参加ください。


姫路整形外科リハビリテーション&スポーツ研究会(HORSS)主催
平成26年度 第1回研修会

講師:小野志操先生(京都下鴨病院 理学療法士)
場所:姫路市勤労市民会館 第7会議室
日時:平成26年9月12日(金) 19:00~21:00
内容:「肩関節の解剖学と運動学」
参加費:500円

また研修会の参加には事前申込が必要となっております。先着順になっていますので、お早めのお申込をお願いします。 申し込み期間は本日までとなっております!定員に達し次第、受付終了となります。
詳しくは姫路整形外科リハビリテーション&スポーツ研究会ホームページ(http://horss.jimdo.com/)をご確認ください。

投稿者:鈴木千愛



2014年9月4日木曜日

2014年整形外科リハビリテーション学会 抄録集が公開されました!

先日、本ブログにて紹介しました整形外科リハビリテーション学会学術集会ですが、
このたび日程表及び抄録集が公開されました。



2日間で33演題の口述発表に加え、1日目の最後には特別講演が行われます!
また、今年からは「主題」セッションが加わるなど、新しい試みも行われるようです。





詳しくは、整形外科リハビリテーション学会本部のHP(http://www.seikeireha.com/)にてご確認ください!

投稿者:立花 友里

      

2014年9月3日水曜日

ISTA(国際人工関節技術学会)ご案内


京都下鴨病院のリハビリ室では、様々な学会や研修会のポスターが貼ることで、常にアンテナを張って意識を高めています。その規模は国内の学会に止まらず、国際学会のものまであります。
今日はその中から一つ。。。



今年の9月24~27日に国際人工関節技術学会(ISTA)が京都で開催されます。会場はホテルオークラです。

なんと!京滋支部で代表世話人を務めておられる小野志操先生も大会第3日目(26日金曜日)に発表されます。

演題名は
「Factors Influencing Postoperative Knee Flexion After the Total Knee Arthroplasty ; Focus on the Range of Motion of Hip Joint」です。
みなさん、応援をよろしくお願いします!

国際的な学会に参加して話を聴くだけでも、国際的なレベルを知れてとても有意義だと思います。

もし、休みが合って興味がおありの先生がおられましたら、かなり思い切ってにはなりますが、参加してみるのもいいかもしれません!

ちなみに参加費は、当日参加で650ドルです。笑

投稿者:為沢一弘

2014年9月2日火曜日

第4回 関西肩コラボレーションミーティング(KKCM)in 岐阜 2014のご案内

 
私事ですが、先日、京滋支部京都会場の定例会にて拘縮肩の症例検討をさせていただきました。参加された先生方から様々な意見やアドバイスをいただくことで、自分に足りない知識や考え方を多く学ぶことができ、とても有意義な時間となりました。参加していただいた先生方、及び京都下鴨病院の先生方、ありがとうございました。
 
もう既にご存知の方も多いかと思いますが、今月の28日は第4回 関西肩コラボレーションミーティングが行われる日です。
「肩関節超音波を学ぶ」をテーマとして、杉本勝正先生(名古屋スポーツクリニック院長)、  林典雄先生(中部学院大学教授)、太田利亨先生(中日ドラゴンズトレーナー)がご講演をしてくださるとのことです。
 
超音波について無知な私ですが、肩関節における知識を深めるべく、これを機に超音波について勉強をして当ミーティングに臨みたいと思っています。楽しみです!
 
 
日時: 平成26年9月28日(日曜日)10時~16時
受付開始 9時20分

会場: グランパレホテル 駅前会議室4階
    〒500-8842 岐阜市金町8-20
 
タイムスケジュール: 

9時20分 受付開始

10時~11時
講演① 講師:太田利亨先生(中日ドラゴンズトレーナー)

11時10分~ 12時10分
講演② 講師:林典雄先生(中部学院大学教授)

12時10分~13時10分
昼休憩

13時10分~14時10分
講演③ 講師:杉本勝正先生(名古屋スポーツクリニック院長)

14時10分~14時30分
USのセッティングショートプレゼンテーション(渡邉先生)

14時30分~16時
ワークショップ

参加申込:
①氏名、②職種、③所属、④連絡先PCメールアドレス、
をメールにてお送り下さい。先着順で受付ます。

申込メールアドレス:
2014kkcm@gmail.com

第4回KKCM当番幹事:岐阜大学医学部整形外科 寺林伸夫

事務局:山内ホスピタル 理学療法士 櫻井健司
 
第4回KKCM
 
 
投稿者:竹下真広

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