COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2014年10月1日水曜日

肩峰下インピンジメントの発生因子について

今回は、肩関節に関する文献を紹介させていただきます。




LeSB,etal.:Contact geometry at the undersurface of the  acromion with and without a rotator cuff tear. Arthroscopy, 201;17:365-372. 


この文献では、矢状面上で、肩峰の前縁が関節窩の頂点(12時)を超えて前方に突出している者では、そうでない症例と比較すると、腱板断裂が起こる可能性が高く、内外側の直径においても直径の大きい者の方が腱板断裂を生じやすいとされています。


また、肩峰がより前方に突出している者は、そうでない者と比較してインピンジメントが生じやすいという報告や、肩峰の後方傾斜がより水平に近い者ほどインピンジメントが起こりやすいという報告もみられます。


これらのことを通して、骨の形態自体は理学療法士が変化させることはできませんが、肩甲骨の前傾などのアライメント不良により、機能的に肩峰の被覆が増大している症例に対して、肩甲骨のマルアライメントを修正することは、腱板断裂や肩峰下インピンジメントのリスクを回避・予防することができる可能性があるのではないかと感じました。


投稿者:為沢 一弘



人気の投稿