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2018年6月19日火曜日

【文献紹介】骨付き膝蓋腱による成犬膝前十字靭帯再建術後の骨孔内の治癒過程の組織学的検討

本日はBTBを用いたACL再建術における、骨孔内での移植腱の治癒過程について研究された文献を紹介させていただきます。


長野 正憲・他:骨付き膝蓋腱による成犬膝前十字靭帯再建術後の骨孔内の治癒過程の組織学的検討.日関外誌17(4)315-3221998


対象は雑種成犬18匹で、BTBを用いてACL再建術を行います。術後1週、3週、6週、12週において4匹ずつ再建膝を試料として用いています。また、正常のACLと膝蓋腱の骨付着部の観察のために残りの2匹を使用しています。骨孔内の評価項目は以下の5項目となっています。
移植腱端の骨片と骨孔の壁との界面
移植腱内の腱付着部
移植腱の腱部分と骨孔の壁との界面
骨孔内での死腔
骨孔内の腱実質部

結果ですが、では術後1週で移植腱端は壊死しており破骨細胞が観察され、術後3週では骨芽細胞が観察され界面部の結合が進行していたとのことです。
では正常のACLおよび膝蓋腱の骨付着部は、4層構造(腱(靭帯)、非石灰化線維軟骨層、石灰化線維軟骨層、骨)となっており、ACL再建術後においてもこの構造は保たれていたようです。
においては術後1週より界面に線維組織層がみられ経時的に進行し、12週に関してはシャーピー線維が観察されたと報告されています。
では術後1週より死腔を埋めるように線維組織が存在し、術後12週時点で線維組織は骨孔の長軸方向に位置する配列となり腱実質と類似する構造に成熟していたとのことです。
では術後1週で壊死し、6週まで線維芽細胞の増殖が確認されたと報告されています。


この文献から移植腱と骨孔の固定性は術後3週、腱の強度は12週から獲得されていくことが考えられるかと思います。移植腱の固定性や強度はBTBでのACL再建術後の理学療法を行っていく上で重要な知識となります。適切な期間での、適切な強度による理学療法を行うことが、我々理学療法士が常に考えて置かなければならないことでもあるため、このような術後組織の修復過程を知ることはかなり大切なことではないでしょうか。


投稿者:高橋蔵ノ助






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