COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2018年6月15日金曜日

【文献紹介】腱板断裂症例の僧帽筋・前鋸筋・三角筋の機能について

 
本日の論文は、上肢挙上可能な腱板広範囲断裂保存症例の上肢挙上角度変化における僧帽筋、前鋸筋、三角筋の筋活動性を表面筋電図を用いて調査されています。
 


 
腱板広範囲断裂群の選定基準として、MRIより断裂腱の最大長が5cm以上かつ2腱以上の完全断裂を認めている症例で130°以上の上肢自動挙上が可能であることです。

座位で上肢挙上0°、30°、60°、90°位を各5秒間保持させた状態の僧帽筋(上・中・下部)、前鋸筋、三角筋(前・中・後部)の筋電図積分値を健常群と比較しています。

結果は上肢挙上0-30°間において前鋸筋、三角筋中部・後部線維が、30°-60°間において僧帽筋中部線維、三角筋後部繊維の筋活動が有意に高値であったと報告されていました。

 上肢挙上動作の獲得に向けて、挙上0°-60°間に各筋の筋出力が発揮しやすくなるよう肩甲骨の上方回旋や内転方向への可動域は獲得していなければならないと思いました。拘縮の改善だけでなく、同時並行に肩甲骨周囲筋の筋活動の評価・治療の重要性を再確認しました。

 
投稿者:佐々木拓馬

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