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整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2015年5月10日日曜日

膝関節屈曲動作時の膝周囲の皮膚の伸張性について


今回は膝関節屈曲動作時の膝周囲の皮膚の伸張性についての文献を紹介させていただきます。

 

和田直子ら:膝関節屈曲動作時の膝周囲の皮膚の伸張性について
        関西理学 12: 4144,2012


人工膝関節全置換術(TKA)後の患者において膝関節屈曲可動域制限がよくみられ、制限因子の1つとして皮膚の伸張性の低下が挙げられます。

皮膚の可動性については、膝関節屈曲動作時に膝蓋骨下部に皮膚が集まり、膝蓋骨下部に皮膚を集める方向に誘導することで屈曲しやすくなるとの報告や、膝屈曲角度が増加するのに従い膝蓋骨直上と膝蓋上方組織では縦方向と横方向の皮膚の伸張性、膝蓋下方組織では縦方向の伸張性が必要であるなど、様々な報告がされています。

今回の文献では、膝前面の皮膚を大腿部、膝蓋上嚢部、膝蓋骨部、膝蓋靭帯部と4つの部位に分けて、膝関節の屈曲角度で膝周囲の皮膚の伸張性について検討されています。

今回の文献でどの角度においてどの部分の皮膚が伸張されていくのかということを学ぶことができました。患者様に触れさせていただくときには、こういった部分をしっかりと視診・触診をしてどういう状態かを判断していけるよう心掛けていきたいと思います。また、今回学んだことに加え、解剖学・運動学の知識をもとにエビデンスに乗っ取った評価・治療につなげれるよう頑張りたいと思います。

 
投稿者:吉田雄大

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