COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2016年6月19日日曜日

【文献紹介】関節唇の治癒過程について

本日紹介させていただく文献は肩関節の関節唇の治癒過程について検討した文献です。


Hideki Abe他:The Tohoku Journal of Experimental Medicine:228(2):103-8, October 2012

今回紹介させていただく文献はウサギに関節唇損傷モデルを作成し、関節唇の治癒過程について検討しています。

検討に用いられたのは日本ウサギ40匹40肩です。外科的に関節縁から関節唇を切離し、縫合することなく再配置し関節唇損傷モデルを作成しました。外科的処置を行ってから1,2,3,4,5週間ごとに経過を観察しています。
結果は損傷後1週で炎症性細胞の浸潤がみられました。損傷後3週の時点で損傷部位はコラーゲン線維を伴う線維性結合組織で覆われ、組織学的に治癒が完了していたと報告しています。損傷後4週では損傷作成以前のレベルに戻っていました。ウサギにおいては少なくとも関節唇の治癒に4週を要することが今回の検討でわかりました。
ウサギの治癒は人間よりも早いと一般的に言われており、人間における関節唇の治癒には2~3ヶ月を要するのではないかと筆者は述べています。

治癒過程について調べている中で関節唇の治癒過程の文献を見つけたので紹介させていただきました。他の組織の治癒過程についても今後勉強を進めていくのでまた紹介させていただきます。

投稿者:堀内奈緒美


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