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整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2018年7月1日日曜日

【文献紹介】アキレス腱断裂術後に癒着が生じやすい部位

本日はアキレス腱断裂術後リハビリテーションの考え方について報告している文献を紹介させていただきます。

      

園部俊晴:アキレス腱断裂の術後リハビリテーション.Sportsmedicine 2015 No.172

アキレス腱断裂術後の癒着は3つの部位に限局して生じやすいと筆者は述べています。


          

は、術部とその周辺組織の表皮(真皮と皮下脂肪層)
は、ヒラメ筋と長母指屈筋の間にある厚い筋膜。その筋膜とヒラメ筋間での癒着    
は、Kager`s fat pad周辺とアキレス腱、長母指屈筋です。 

アキレス腱断裂術後ではアキレス腱が短縮して硬くなっているのではなく、アキレス腱周囲の組織間が癒着することにより滑走不全が生じ関節可動域制限が生じます。
これらのことから癒着を最小限にする、もしくは癒着が改善することによって関節可動域が自然に改善されると考えます。

そのため、どこが癒着しやすいかをわかっていることは重要であると考えます。

当院ではアキレス腱断裂術後は早期退院となり外来リハに移行します。退院前にこれらのことを考慮した理学療法の方針を患者さんにしっかりと理解して頂き、癒着を予防するセルフエクササイズの指導を丁寧に行うことが治療成績向上につながると感じました。

投稿者:大渕篤樹




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