対象はRSA症例で術後1年経過観察した6例です。術後可動域やJOA、術前MRIの三角筋の横断面積(前・中・後部線維別、筋全体)並びに脂肪浸潤を調査項目として各項目の関係性を明らかにされています。
結果では、三角筋全体と三角筋前部線維の横断面積は術後屈曲可動域と正の相関を示し、脂肪浸潤の程度と術後屈曲可動域は負の相関を示したと報告されていました。
今回の結果から術後の挙上機能の予測因子として術前の三角筋のサイズ(特に前部線維)や脂肪浸潤の程度は有用であることがわかりました。実際に挙上動作獲得を目的に可動域訓練をすすめる上では他動での挙上可動域が拡大していなければ自動運動につながらないと思います。他動や自動運動での制限因子を把握または推測して少しでも術後成績が向上するよう日々努力していきます。
投稿者:佐々木拓馬