COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2018年7月2日月曜日

【文献紹介】両上肢前方挙上動作における肩甲骨と体幹の動きの関係について

本日紹介させていただく文献は、上肢挙上時の肩甲帯と体幹の関係について検討された文献です。


鈴木加奈子 他:両上肢前方挙上動作における肩甲骨と体幹の動きの関係について.理学療法科学26(2):203-207,2011

対象は健常人男性20名です。
自然端座位にて脊柱にマーカーを貼付し、デジタルカメラにて撮影したのち角度を計測しています。
計測項目は肩甲骨回旋角度、上下体幹角度です。
これを両上肢挙上0°、30°、90°、120°、150°で検討しています。
結果は肩甲骨回旋角度と上下部体幹角度は3次相関の関係にあ
りました。
また、上下体幹角度が極小値となるところが体幹の動きが屈曲から伸展に変わるポイントであると述べられており、肩甲骨回旋角度が6.9°となる時点でした。この時の上肢前方挙上角度は95.5°でした。
筆者はこれらの結果から両上肢前方挙上時には肩甲骨回旋と上下体幹の動きには一定の関係を保って動いていることが示唆されたと述べています。

肩関節症例における脊柱の動きの評価はSTの動きを把握するためにも重要になってきます。今回紹介させていただいた文献を読んで、挙上90°を超えてくるところからの脊柱の伸展が重要であることがわかりました。
早速明日からの臨床に活かして行きたいと思います。






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