COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2019年12月29日日曜日

京都支部年間予定のお知らせ

2020年の整形外科リハビリテーション学会京都支部定例会の年間予定のお知らせです。
来年は「1年間で触診を身に付ける」をテーマに各関節ごとにレクチャーを行います。
正確に触れているかどうか、触るコツを学べる良い機会になると思います。
来年もぜひ京都支部定例会にご参加ください!
1月の定例会はテーマは「肩関節」です。
2020年1月1日より申込みが開始となります。
定員は26名で、定員に達し次第申し込みを締め切らせていただきます。
詳細はホームページをご覧ください。



2019年12月15日日曜日

第30回京都府理学療法士学会

第30回京都府理学療法士学会が行われました。
1日目は当院から2演題発表させていただきました。

谷将汰先生
「外側半月版損傷症例に併発して膝前内側部痛が出現した一症例〜内側膝蓋大腿靭帯に加わるメカニカルストレスの原因に着目して〜」


石野大地先生
「膝蓋下脂肪体深層の拘縮が膝前方部痛の原因と考えられた症例」





2日目の本日も当院から3演題発表します。
お時間ある先生ぜひお越しいただき、ぜひご質問・アドバイスいただけますと嬉しいです。

本日もよろしくお願い致します。


2019年12月9日月曜日

整形外科リハビリテーション学会シンポジウム2019

本日、整形外科リハビリテーション学会のシンポジウムが行われました。
今年のテーマは『殿部痛を考える』です。


各シンポジストの先生方がご講演され、その後に座長の先生方が議題を提供し、ディスカッションを行う形でした。

今回は殿部痛ということですが、殿部痛と言っても様々な要因があるかと思います。
各シンポジストの先生が実際に経験された症例について、どのように評価し疼痛を解釈していったのかを分かりやすく説明されました。

殿部痛は殿部の軟部組織由来、腰部、腰仙部、股関節等々、疼痛の要因となる組織や関節は多岐にわたるかと思います。
私自身、臨床で疼痛の原因が分からず、評価を重ねていくことが多々あります。
しかし、ただ闇雲に評価を行っても疼痛の原因は分からないと思いますし、実際に分からないと言うことが何回もありました。

当然のことですが解剖学的な知識はもちろん、疼痛が発生するメカニズムが分かっていなければ、ただ評価を行っていても分からないと思います。

今回のシンポジウムでは各シンポジストの先生方が実際の症例を通して、解剖学的な背景からどのように疼痛が発生するのかを考察し、治療する様子を詳しく知ることが出来ました。

また、講演後のディスカッションでは先生方が評価、考察する際に気をつけるポイントや考え方を深く知ることが出来ました。


今回のシンポジウムに参加し、得た事を明日からの臨床で活きるよう勉強していきたいと思います。

2019年12月1日日曜日

第138回 京都支部定例会

昨日、京都下鴨病院にて第138回京都支部定例会が行われました。
テーマは『腰椎椎間関節障害の病態について』です。
講師は團野翼先生で、腰部の触診(骨・椎間関節)は天鷲が行いました。



椎間関節障害とその他腰部疾患との鑑別やどのようなメカニカルストレスが加わっているのかを学んでいただけたかと思います。
臨床でも疼痛の解釈に悩むところではあると思いますし、私自身とても勉強になりました。
触診では棘突起、椎間関節の触診からはじめ、触りにくい場所ではありますし説明不足な箇所もあったかと思いますが、他のスタッフの支援もあり参加者の方々にしっかり触っていただけたのではないかと思います。
是非、各施設に戻られてからも練習していただけたらと思います。

次回の定例会は1月に行います。
1月の初旬に申し込みを開始いたします。
詳しい日程、内容が決まり次第連絡させていただきたいと思いますので確認の程よろしくお願い致します。


2019年11月24日日曜日

機能解剖学に基づいた股関節と膝関節の人工関節置換術の運動療法の考え方

昨日gene主催「機能解剖に基づいた股関節と膝関節の人工関節置換術の運動療法の考え方」で当院の小野志操先生がご講演されました。








1日でTHAとTKA両方のセミナーだったため、とてもボリュームがあり、受講された先生方にはたくさん学んでいただけたと思いますし、私自身もとても勉強になりました。
今回アシスタントとして参加させていただきましたが、人に教える難しさを改めて実感しました。
もっとわかりやすく伝えられるように伝える練習えをしていく必要があるなと思いました。


次回の定例会と整形外科リハビリテーション学会シンポジウムのお知らせです。
次回の定例会は11月30日です。
内容は「腰部触診(椎間関節)」でミニレクチャーで「椎間関節障害の病態びついて」を予定しております。
ご参加いただくには事前に申し込みが必要ですのでお早めにお申し込みください。

12月8日に整形外科リハビリテーション学会シンポジウムが開催されます。
テーマ:「殿部痛を考える」
日時:12月8日14:00〜(12:30より受付開始)
場所:東別院ホール
参加費:2000円(会員)、5000円(非会員)
事前登録の必要はございません。
ぜひご参加ください。

投稿者:堀内奈緒美

2019年11月9日土曜日

第22回下鴨整形疾患フォーラム

本日第22回下鴨整形疾患フォーラムが行われました。
今回は京都大学大学院より西谷江平先生、京都府立医科大学大学院より井上裕章先生をお招きし、ご講演いただきました。


京都大学大学院医学研究科 整形外科
リウマチ性疾患先進医療学講座 特定助教 西谷江平先生
「膝の痛みび対する関節温存治療〜アライメントと軟骨修復へのアプローチ〜」


京都府立医科大学大学院医学研究科 運動器機能再生外科学 井上裕章先生
「膝蓋骨脱臼に対するMPFL再建術の治療成績」


膝の軟骨損傷は臨床上多く経験します。
今回の西谷先生のご講演では軟骨の再生医療について詳しくお話いただき、手術の実際や治療成績等非常に興味深い内容でした。

井上先生のご講演ではMPFLの機能解剖と再建術についてお話いただきました。
医師がどのようなところに着目しMPFL損傷を診て治療しているか学ぶことができ、とても勉強になりました。

下鴨フォーラムでは医師がどのようなことを診ているのか実際に見て聞くことのできる貴重な機会です。
ぜひ次回も参加して多くのことを学びたいと思います。






定例会のお知らせです。
今月の定例会は11月30日(土)です。
11月1日より申し込みを開始しております。
内容は「腰部の触診(骨・椎間関節)」で、ミニレクチャーは「腰椎椎間関節障害の病態について」を予定しております。
今年最後の定例会になります。
多くの方のご参加お待ちしております。




2019年10月27日日曜日

第137回京都支部定例会

昨日第137回京都支部定例会が行われました。
「腰椎椎間板ヘルニア」についてミニレクチャーと「腰部の触診(多裂筋)」を行いまいした。




腰椎椎間板ヘルニアと診断がつけられてリハビリが処方される症例はとても多いと思います。
しかし椎間板ヘルニア自体が疼痛のプライマリーの原因でない症例も多く経験します。
何が疼痛の原因であるのか詳細に評価する必要があることを今回のレクチャーで学んでいただけたのではないかと思います。
多裂筋の触診は深層の筋であり少し難しかったと思いますので、ぜひ施設に戻られてからも練習していただけたらと思います。

次回の定例会は11月30日です。
内容は「腰部の触診(骨、椎間関節)」、ミニレクチャーで「椎間関節障害の運動療法」を予定しております。
11月1日から申し込みを開始します。
定員は24名です。
お早めに申込ください。




2019年10月20日日曜日

メディカルスタッフのための運動器解剖セミナー

昨日、札幌医科大学で行われましたメディカルスタッフのための運動器解剖セミナーに当院の小野先生と團野先生と参加してきました。


今回は上肢体幹を中心に解剖してきました。
解剖学的位置関係の把握ももちろんですが、臨床で実際に行っている治療でねらった組織を動かせているのかを確認したり、皮膚の上から触っている感覚で適切に触れているかを確認したり、実際に関節運動を行い動態を確認することができました。
できていると思っているだけで、実際にはあまり動かせていないことに気づくことができ、また解剖していて新しい発見や拘縮しやすい部分の実際をみることができ非常に勉強になりました。
すぐに臨床に活かせることばかりを学ぶことができ、参加させていただ本当によかったです。
解剖セミナーに参加できる機会がある時は積極てきにさせていただき、技術も知識も深めていきたいなと思いました。



今月の定例会のご案内です。
今月の定例会は来週10月26日です。
内容は「腰部の触診」で、ミニレクチャーは「腰椎椎間板ヘルニアの運動療法」です。
若干ではございますがまだ空きがございますので、参加希望の方は下記URLよりお申し込みください。
たくさんのご参加をお待ちしております。

投稿者:堀内奈緒美

2019年9月29日日曜日

第136回京都支部定例会

本日第136回京都支部定例会を開催しました。
内容は「足関節外側組織の触診」でミニレクチャーで「足関節脱臼骨折(回外障害)」についてでした。





足関節脱臼骨折は臨床上よく経験する疾患です。
今回のミニレクチャーでは受傷起点を動画で提示していただき、どのような過程をたどって受傷するのか非常にわかりやすかったです。
足関節脱臼骨折後の拘縮のほとんどは軟部組織性であり、理学療法士がいかに拘縮させずに骨折部の治癒を待てるかが重要であり、ただ骨折部を把握するだけでなく、どの軟部組織が損傷されているのかを見極める重要さを学ぶことができました。

次回の定例会のご案内です。
内容は「腰部の触診(多裂筋)」、ミニレクチャーは「腰椎椎間板ヘルニアの運動療法」です。10月、11月と全2回腰椎シリーズで行う予定です。
日時:10月26日(土) 18:30〜(受付開始:18:00〜)
10月1日より申し込みを開始致します。
定員は26名で、定員に達し次第申し込みを締め切らせていてだきます。
ぜひご参加ください。


整形外科リハビリテーション学会京都支部ではinstagramを開設しました。
合わせてそちらもご確認いただけますと幸いです。



2019年9月24日火曜日

第28回整形外科リハビリテーション学会学術集会

9月22,23日に整形外科リハビリテーション学会学術集会が行われました。



1日目にはさとう整形外科の赤羽根良和戦線による「肩関節拘縮の評価と運動療法~臨床に多くみられる疾患~」講演がありました。
2日目はエコーを主題としたシンポジウムも行われ、非常に興味深い話も聞くことができました。

今年も1つの演題に他指定多くの質疑応答がなされており、先生方によってどのような部分の着目しているのか、発表された患者さんの病態をどのように呵責するのか勉強になりました。
今回の学会を通じて1症例を丁寧にみていくこと、詳細な理学初見を得ることの大切さを再認識しました。
明日からの臨床も1症例ずつ丁寧にみていきたいと思います。

今月の定例会の連絡です。
今月は9/28(土)に行われます。
内容は「足関節外側組織の触診」です。
ミニレクチャーは「足関節脱臼骨折(回外障害)」を行います。
定例会の参加には事前申し込みが必要です。
若干ではございますが、まだ空きがございますのでぜひご参加いただければと思います。





2019年9月1日日曜日

【文献紹介】ラット膝関節拘縮モデルにおける大腿部筋間脂肪織の病理組織学的変化

定例会のお知らせです。
9月の定例会は「足関節外側組織の触診」、ミニレクチャーは「足関節脱臼骨折(回外障害)」です。
日時:9月28日(土) 18:30~(受付18:00~)
場所:京都下鴨病院
本日より申し込みが開始となりました。
定員は26名で定員に達し次第申し込みを締め切らせていただきます。
お早めにお申し込みください。
https://ohmi-rigaku.jimdo.com/京都支部/








本日紹介させていただく文献は大腿部筋間脂肪織が拘縮によりどのようになるか検討した文献です。


松崎太郎他:ラット膝関節拘縮モデルにおける大腿部筋間脂肪織の病理学的変化.理学療法科学24(6),2009:901-905

関節の不動化することにより大腿部筋間脂肪織にどのような変化が現れるかを観察することを目的としています。
対象はラット36匹(実験群21匹、対照群15匹)です。実験群の左後肢をギプス固定にて不動化し、拘縮モデルを作成しました。その後、両下肢を採取し、病理的処理を行った後に光学顕微鏡にて観察しています。
その後、両下肢を採取し、病理的処理を行った後に光学顕微鏡にて観察しています。
観察時に脂肪細胞の萎縮・消失がみられたものがあったため、
グループ1:脂肪細胞が均一で著変がみられない脂肪織
グループ2:脂肪細胞に大小不動がみられ、軽度萎縮・消失しているもの
グループ3:明らかな脂肪細胞の萎縮・消失のみられるもの
グループ4:著明な脂肪細胞の萎縮と消失がみられるもの
の4グループに分けています。
対照群ではおおよそ半数で脂肪細胞の大小不同は目立たなかったが、コラーゲン線維束の介在を認めたものもみられました。
実験群では脂肪細胞の萎縮・消失を71%に認めました。
また実験群全例で幼弱なコラーゲン線維と考えられる好塩基性の無構造物ないし、繊細な線維状物質が増加しているのが観察され、線維化の初期段階である可能性が考えられたと述べています。
今回の検討では21例中9例に著明な脂肪細胞の萎縮・消失を認め、さらに線維芽細胞の増生と幼弱なコラーゲン繊維と考えられる好塩基の無構造物ないし繊細な線維状物質が増加していることが確認されました。
これは脂肪細胞が萎縮・消失を置換するように線維増生が生じていることを示す結果となったと筆者は考察しています。
脂肪織から線維性結合への変化は柔軟性・適応性を低下させることになります。
節脂肪体には関節適合性を向上させる作用があると報告されており、これらの変化が関節拘縮の一要因となる可能性は否定できないと述べています。

脂肪組織が存在している場所は圧緩衝が必要な場所であることが考えられます。
脂肪組織の線維化は疼痛発生に大きく関与するため、どのような場所に脂肪織が存在しているのか詳細に勉強していく必要があると思いました。

2019年8月15日木曜日

【文献紹介】肩インピンジメント症候群にける鳥口肩峰アーチの1つの動態について

定例会のお知らせです。
8月の定例会は「足関節内側組織の触診」、ミニレクチャーは「足関節脱臼骨折(回内障害)」です。
8月1日より申し込みを開始しております。
定員に達し次第申し込みを締め切らせていただきます。
お早めにお申し込みください。


本日紹介させていただく文献は、肩インピンジメント症候群における鳥口肩峰アーチの動態についてレントゲンを用いて検討されたものです。

遠藤健次他:肩インピンジメント症候群における鳥口肩峰アーチの1つの動態について.肩関節20(1),1996:177-180


目的は肩外転運動に伴う鳥口肩峰アーチの動態を観察し、肩甲骨の外旋(後傾)において、正常状態と異常状態で差があるかどうか調査することです。
対象はインピンジメントテストが片側は陽性であり、かつ対側は陰性である32例64肩です。
病態との関連をみるために肩鎖関節脱臼症例4例についても検討しています。
立位正面の0°下垂位と前額面45°外転位を用い、両者とも上腕回旋は中間位としレントゲンを撮影しています。
肩甲棘に対する烏口突起の高位を表すために、烏口突起上縁から肩甲棘上縁までの距離を左右計測しています。
烏口突起が肩甲棘より下位にある際マイナス、上位にある際はプラスと表現しています。
結果は0°では有意差は認めなかったがインピンジメント側で低値を示しており、45°外転位では有意差をみとめ、インピンジメント側で低値を示しました。
肩鎖関節脱臼症例においては3/4例で肩甲骨が外旋した結果となりました。
烏口突起が上方を向くには肩甲帯周囲筋が収縮するか烏口肩峰靭帯や肩鎖関節を介して間接的に動くことが考えられます。
脱臼症例において肩甲骨が外旋していることから鳥口鎖骨靭帯の機能障害により烏口突起が上方移動することが示唆されたと述べています。
肩甲帯周囲筋については僧帽筋の機能不全が生じると肩甲骨外旋運動が障害され、肩峰が前方に位置した状態となり、インピンジメントの発生につながる可能性があると述べています。
肩外転に伴う肩甲骨外旋運動は矢状面でも肩甲上腕リズムが存在することを示されました。

今回の検討は0°と45°外転位で撮影しており、大結節がC-A archに入っていない場所で検討されています。
それでも有意差を認めた結果となったことから、大結節がC-A archに入る前、静的な状態ですでに正常から逸脱した状態にあることがわかりました。

2019年7月15日月曜日

第5回ベーシックセミナー

昨日、整形外科リハビリテーション学会滋賀支部・京都支部共催 第5回ベーシックセミナーを開催しました。
今年のテーマ「変形性膝関節症における機能解剖学的評価と触診」でした。


「膝関節外側組織の触診」
明舞中央病院 稲葉将史先生

「膝関節前方組織の触診」
ひぐち整形外科クリニック 小野正博先生

「膝関節後方組織の触診」
ひぐち整形外科クリニック 奥山智啓先生

「膝関節内側組織の触診」
京都下鴨病院 中井亮佑先生


「変形性膝関節症に対する機能解剖学的アプローチ」

平針かとう整形外科 岡西尚人先生

京都下鴨病院 小野志操先生



ベーシックセミナーでは多くの時間を取っていただき、参加された先生方にはたくさん触診の練習をしていただきました。
1回だけでは正確に触診ができるようにはならないと思いますので、繰り返し練習していただいて今回学んだことを活かしていただけたらと思いました。
今回講師として参加させていただきましたが、もっと分かりやすく伝えられるよう解剖の理解を深めてたくさん触診の練習をしていこうと感じた1日でした。

投稿者:堀内奈緒美

2019年7月8日月曜日

第31回日本整形外科超音波学会

76~7日の2日間、ウインクあいちで第31回日本整形外科超音波学会が行われました。京都下鴨病院からは2日目の一般演題10エラストグラフィーのセッションにて中井亮佑先生が発表されました。


高校投手における上腕三頭筋の形態変化および組織弾性について




超音波断層検査(エコー)は臨床において治療対象となる組織の動態を可視化することで、より正確な病態を把握するのに有用です。今回の学会参加でいままで意識していなかった組織の動態を確認できたことや対象組織の描出方法など、臨床に還元できる知識を得ることができました。組織を描出するには周辺解剖の知識、プローブの操作技術が必要なので日々の練習の積み重ねが大事だと痛感しました。また病態を解釈するにはエコーでの組織動態だけでなく、詳細な理学所見とのマッチングが重要だと各発表を聴講して改めて感じました。

投稿者:服部隼人

2019年7月7日日曜日

第21回下鴨整形疾患フォーラム

昨日第21回下鴨整形疾患フォーラムが行われました。

「骨粗鬆症性椎体骨折に対する骨折方別治療方法」
六地蔵総合病院 整形外科部長  杉田誠先生



「脊椎外科 up-to-date」
京都大学大学院医学研究科 運動器機能再建学講座 特定教授  藤林俊介先生


画像所見1つにおいてもどのような部分に着目してみているのか、治療方針など先生方の診方を学ぶことができ、非常に勉強になりました。手術についても詳しくお話いただき、また実際の動画などもご提示いただき分かりやすく、文面ではなかなか学べないことを学ぶことができました。
さらに理解を深めていけるよう勉強していこうと思いました。


2019年6月23日日曜日

第134回 京都支部定例会


昨日第134回京都支部定例会が行われました。
今回は「膝関節の触診(後方)とACL損傷後の理学療法」について烏丸御池整形外科クリニックの服部隼人先生にレクチャーしていただきました。






膝前十字靱帯(anterior cruciate ligament:ACL)は小さな靱帯であるにもかかわらず、その損傷はスポーツ外傷のなかでも非常に頻度の高いものであり,理学療法の一般化も進んだと思われます。しかしながら、受傷機転や予防を含めてまだ課題が多く、世界的にも論議があるのが現状です。

ACL再建術後にスポーツ復帰をめざす場合、難度の高い課題動作において、脛骨の前方引き出しや膝関節の過度な回旋ストレスが生じると再受傷につながるリスクがあります。また、術後の理学療法においては、再建靱帯、骨孔のリモデリング、関節機能に応じて段階的に動作評価を行いスポーツ復帰に向けた準備を図ることが求められます。

理学療法士はこれらを把握した上で運動療法のコンセプトを決めていかなくてはなりません。本日はACL損傷の病態解釈に必要な考え方や運動療法についてレクチャーしていただきました。


実技は膝関節後方軟部組織(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋・膝窩筋)の触診と治療を行いました。



来月はベーシックセミナーのため定例会はお休みとなります。
次回の定例会は8月24日です。
テーマは「足関節の触診(内側)足関節脱臼骨折後の理学療法について」
京都下鴨病院の為澤一弘先生にレクチャーしていただきます。
定例会の参加には事前申し込みが必要となります。
定員に達し次第申し込みを締め切りとさせていただきますのでお早めにお申し込みください。
お申込み8月1日より開始致します。

詳細はホームページを御覧ください。
https://ohmi-rigaku.jimdo.com

2019年6月12日水曜日

【文献紹介】腰椎神経根症により誘発される鼠径部痛の検討

本日紹介させていただく文献は腰椎神経根症により生じる鼠径部痛について検討された文献です。


佐々木学他:腰椎神経根症により誘発される鼠径部痛の検討.Spinal Surgery 28(1),2014:80-82


対象は下肢や臀部の根性疼痛を主訴とする腰椎変性疾患の症例に対して手術が行われた468例です。方法は診療記録を後ろ向きに調査しています。障害神経根の同定は症状の部位、神経学的所見、画像所見、必要があれば選択的神経根ブロックを追加しています。術直後に下肢の根性疼痛とともに鼠径部痛が消失した症例においては罹患期間、診断、術式、障害神経根、術前に鼠径部以外の痛みのあった部位、発症から鼠径部痛が生じるまでの期間を調査しています。罹患部位はL1/2:2例、L2/3:19例、L3/4:85例、L4/5:268例、L5/S:165例でした。単一レベルの神経根症により鼠径部痛が生じていたのは9例で、罹患部位のL3またはL4のみでした。母集団の多いL5、S1神経根症の症例においては鼠径部痛を呈した症例はいませんでした。また、複数レベルの神経根除圧を行い鼠径部痛が改善した症例もL3,L4のどちらかが含まれていたと報告しています。
これら鼠径部痛が生じていた症例は鼠径部痛のみではなく、大腿前面や膝に疼痛を訴えている症例がいたと報告しています。
デルマトームでは鼠径部痛が生じるレベルはL1,2であるが、今回の研究結果からL1,2由来の鼠径部痛はまれであることが分かったと述べています。
鼠径部痛では大腿前面と膝にかけての下肢痛は閉鎖神経の痛みの部位に非常に似ており、L3,4神経根症による鼠径部痛はL2神経を介した関連痛の可能性があると述べています。

本日紹介させていただいた文献から神経根由来の鼠径部痛はL3,4で頻度が多いことがわかりました。デルマトームの沿っていなくてもその部位に疼痛が生じることもあるため、その他の疼痛部位や症状の所見も詳細に見ていく必要があることがわかりました。

定例会のお知らせです。
日時:6月22日 18:30~
内容:ACL損傷の運動療法
定例会の参加には事前申し込みが必要です。
定員に達し次第締め切らせていただきますのでお早めにお申込みください。
https://ohmi-rigaku.jimdo.com/京都支部/


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