COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2019年9月29日日曜日

第136回京都支部定例会

本日第136回京都支部定例会を開催しました。
内容は「足関節外側組織の触診」でミニレクチャーで「足関節脱臼骨折(回外障害)」についてでした。





足関節脱臼骨折は臨床上よく経験する疾患です。
今回のミニレクチャーでは受傷起点を動画で提示していただき、どのような過程をたどって受傷するのか非常にわかりやすかったです。
足関節脱臼骨折後の拘縮のほとんどは軟部組織性であり、理学療法士がいかに拘縮させずに骨折部の治癒を待てるかが重要であり、ただ骨折部を把握するだけでなく、どの軟部組織が損傷されているのかを見極める重要さを学ぶことができました。

次回の定例会のご案内です。
内容は「腰部の触診(多裂筋)」、ミニレクチャーは「腰椎椎間板ヘルニアの運動療法」です。10月、11月と全2回腰椎シリーズで行う予定です。
日時:10月26日(土) 18:30〜(受付開始:18:00〜)
10月1日より申し込みを開始致します。
定員は26名で、定員に達し次第申し込みを締め切らせていてだきます。
ぜひご参加ください。


整形外科リハビリテーション学会京都支部ではinstagramを開設しました。
合わせてそちらもご確認いただけますと幸いです。



2019年9月24日火曜日

第28回整形外科リハビリテーション学会学術集会

9月22,23日に整形外科リハビリテーション学会学術集会が行われました。



1日目にはさとう整形外科の赤羽根良和戦線による「肩関節拘縮の評価と運動療法~臨床に多くみられる疾患~」講演がありました。
2日目はエコーを主題としたシンポジウムも行われ、非常に興味深い話も聞くことができました。

今年も1つの演題に他指定多くの質疑応答がなされており、先生方によってどのような部分の着目しているのか、発表された患者さんの病態をどのように呵責するのか勉強になりました。
今回の学会を通じて1症例を丁寧にみていくこと、詳細な理学初見を得ることの大切さを再認識しました。
明日からの臨床も1症例ずつ丁寧にみていきたいと思います。

今月の定例会の連絡です。
今月は9/28(土)に行われます。
内容は「足関節外側組織の触診」です。
ミニレクチャーは「足関節脱臼骨折(回外障害)」を行います。
定例会の参加には事前申し込みが必要です。
若干ではございますが、まだ空きがございますのでぜひご参加いただければと思います。





2019年9月1日日曜日

【文献紹介】ラット膝関節拘縮モデルにおける大腿部筋間脂肪織の病理組織学的変化

定例会のお知らせです。
9月の定例会は「足関節外側組織の触診」、ミニレクチャーは「足関節脱臼骨折(回外障害)」です。
日時:9月28日(土) 18:30~(受付18:00~)
場所:京都下鴨病院
本日より申し込みが開始となりました。
定員は26名で定員に達し次第申し込みを締め切らせていただきます。
お早めにお申し込みください。
https://ohmi-rigaku.jimdo.com/京都支部/








本日紹介させていただく文献は大腿部筋間脂肪織が拘縮によりどのようになるか検討した文献です。


松崎太郎他:ラット膝関節拘縮モデルにおける大腿部筋間脂肪織の病理学的変化.理学療法科学24(6),2009:901-905

関節の不動化することにより大腿部筋間脂肪織にどのような変化が現れるかを観察することを目的としています。
対象はラット36匹(実験群21匹、対照群15匹)です。実験群の左後肢をギプス固定にて不動化し、拘縮モデルを作成しました。その後、両下肢を採取し、病理的処理を行った後に光学顕微鏡にて観察しています。
その後、両下肢を採取し、病理的処理を行った後に光学顕微鏡にて観察しています。
観察時に脂肪細胞の萎縮・消失がみられたものがあったため、
グループ1:脂肪細胞が均一で著変がみられない脂肪織
グループ2:脂肪細胞に大小不動がみられ、軽度萎縮・消失しているもの
グループ3:明らかな脂肪細胞の萎縮・消失のみられるもの
グループ4:著明な脂肪細胞の萎縮と消失がみられるもの
の4グループに分けています。
対照群ではおおよそ半数で脂肪細胞の大小不同は目立たなかったが、コラーゲン線維束の介在を認めたものもみられました。
実験群では脂肪細胞の萎縮・消失を71%に認めました。
また実験群全例で幼弱なコラーゲン線維と考えられる好塩基性の無構造物ないし、繊細な線維状物質が増加しているのが観察され、線維化の初期段階である可能性が考えられたと述べています。
今回の検討では21例中9例に著明な脂肪細胞の萎縮・消失を認め、さらに線維芽細胞の増生と幼弱なコラーゲン繊維と考えられる好塩基の無構造物ないし繊細な線維状物質が増加していることが確認されました。
これは脂肪細胞が萎縮・消失を置換するように線維増生が生じていることを示す結果となったと筆者は考察しています。
脂肪織から線維性結合への変化は柔軟性・適応性を低下させることになります。
節脂肪体には関節適合性を向上させる作用があると報告されており、これらの変化が関節拘縮の一要因となる可能性は否定できないと述べています。

脂肪組織が存在している場所は圧緩衝が必要な場所であることが考えられます。
脂肪組織の線維化は疼痛発生に大きく関与するため、どのような場所に脂肪織が存在しているのか詳細に勉強していく必要があると思いました。


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