COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2018年7月21日土曜日

【文献紹介】肩関節拘縮を合併した腱板断裂における鏡視下腱板修復術の治療成績について

 今回紹介させていただく論文は肩関節拘縮合併例の腱板修復術における治療成績について成績不良例を中心に検討されています。  
 


 

 
対象は腱板一次修復を行った220症例のうち術後1年以上かつ術前麻酔下での挙上150°以下の制限を認め、徒手授動術や関節包切離術を施行された35例です。術後1年での前方挙上および外転が120°以下かつJOAスコアが80点未満の症例を成績不良群として患者背景、術前後の可動域、JOAスコア、VASを調査されています。

 
 結果より、35例中5例が成績不良群であり、成績良好群に比べて年齢が有意に高く、術前可動域(麻酔下可動域も含めて)において有意に低下していたことが示されていました。

 

術前の拘縮が術後可動域に及ぼす影響についていくつかの研究で報告されています。腱板断裂=拘縮ではなく、拘縮の原因を術前に把握する必要を改めて感じました。また術前に介入する場合は拘縮治療を行うことが術後の治療成績向上に繋がると思います。評価や治療技術を高めて少しでも患者さんをよくしていきたいと思います。
 
 
投稿者:佐々木拓馬


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