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2018年11月21日水曜日

【文献紹介】足関節角度が腓骨筋の筋収縮に及ぼす影響について


本日は足関節角度が腓骨筋の筋収縮に及ぼす影響について報告されている文献を紹介させていただきたいと思います。





川井ら:足関節角度が腓骨筋トレーニングに及ぼす影響 日本臨床スポーツ医学会誌,Vol.20 No.32012 


この文献では健常成人7名を対象にセラバンドを使用し、足関節底背屈0(中間位)からの足部外返し運動、また最大底屈位(底屈位)からの外返し運動時の長腓骨筋の筋力を表面筋電図を用いて測定されています。
表面筋電図を設置した筋は長腓骨筋、前脛骨筋、総趾伸筋です。

全例において中間位から開始した外返し運動では長腓骨筋のみでなく、前脛骨筋、総趾伸筋
の活動が観察され、底屈位から開始した外返し運動では前脛骨筋、総趾伸筋の活動はほとんどなく、長腓骨筋有意の筋活動となっていたことを報告しています。
長腓骨筋の筋活動量は中間位から開始した時よりも底屈位から開始した方が増加していたとも報告されています。

この文献から長腓骨筋がより活動しやすいのは足関節底屈位での外返し運動であるとわかりました。長腓骨筋や周囲の筋の形態、走行からも予測できるかとは思いますが実際にどの程度の違いがあるのか筋電により明らかになりました。
また、今回は割愛しましたが中間位、底屈位での筋力トレーニング後の筋力差や実際の症例でのトレーニング前後の筋力差を検証されています。
臨床での評価、運動指導の際に参考にしたいと思います。




投稿者:天鷲翔太


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