Du Vries : Surgery of the foot . Mosby . Jan 1986
腓骨筋腱脱臼を整復する方法として骨性に制動するものと軟部組織によって制動するものがあります。今回紹介するDu Vries法は骨性に制動する方法にあたります。本日は、手術方法とDu Vries法の発案者である Du Vriesが述べる本術式の後療法について紹介します。
まず方法ですが、腓骨後方に6cm程度の皮切を行い、腓骨筋腱を包んでいる、踵腓靭帯と上腓骨筋支帯を特定します。その上方で腓骨を縦幅2cmほどの台形に骨切りし5mm後方に移動させscrewにて固定します。腓骨筋腱が骨の後方を走行していることを確認した後、皮膚を縫合し終了です。腓骨筋腱が台形の骨の後方を通ることで脱臼方向への制動となります。
後療法は、8週間はギプス固定で、その後歩行許可となります。一般的な機能回復は2か月程度とされています。
現在、担当している症例も症状が改善傾向にあり、骨切り部下での腓骨筋腱の滑走が重要であったと考えています。今後も、再脱臼の防止を念頭に置き、競技復帰に向けて理学療法を行いたいと思います。
投稿者:中井亮佑