橈尺骨骨幹部骨折や橈骨遠位端骨折など、前腕や手関節の外傷後、前腕回内外の制限は多くみられますが、前腕の回旋制限に対する理学療法を実施する際は、その制限因子を明確にしたうえでの運動療法が必要不可欠となります。
回旋制限の要因として、
橈尺骨の骨性アライメント異常、近位及び遠位の橈尺関節の不適合、橈尺骨間をつなぐ軟部組織の瘢痕によるものなどが考えられます。前腕回外運動時の尺骨頭の動態を観察し回外の制限因子となる軟部組織を検討されています。関節の動作に伴う周囲の組織の動態を知ることは、制限因子となる組織を明確にすることが出来ると考えます。制限因子を明確にしアプローチを行っていこうと思います。
尺骨遠位部の超音波動態観察よりみた前腕回外制限に関する一考察
日本整形外科超音波研究会会誌Vol.22 No.1 2010
日本整形外科超音波研究会会誌Vol.22 No.1 2010