本日紹介させていただく文献は肩関節インピンジメント症候群をX線学的に検討しているものです。
杉本勝正他:肩インピンジメント症例のX線学的検討.肩関節13(2),1989:214-217
目的は肩峰の傾きや形状より、変性の強い前外側部の3次元的位置関係がimpingement発症に少なからず関与していると考え、正常群とimpingemnet症例群の肩峰前方部の空間座標を求め比較検討することです。さらに骨頭や大結節なども含めた相対的な大きさも発症要因となりうると考え、骨頭と肩峰、骨頭と大結節の大きさの比を計測しています。
対象はimpingement症例と診断された10例15関節、正常群7例14関節です。
CT撮影を行い座標を用いて検討しています。
結果はimpingement症例では正常群に比し前下方の位置していました。acromionの形状がより前下方に位置ししている症例においてimpingementが起こりやすいことを示していると考えられたとと述べています。また、肩峰が骨頭をより大きく覆っている症例や、相対的に大結節が骨頭より大きい症例にimpingement発症例が多い結果となりました。これは日常生活においてanterior pathによる挙上を行うため、大結節や肩峰が相対的に大きな症例ではその過程でimpingementの機会が物理的に多くなると思われたと述べています。今回の検討で正常群とimongement群で肩峰傾斜はあまり差がなかったと報告しており、肩峰傾斜はimpingementにあまり関与していると考えられたと述べています。
骨の形状に関しては運動療法で変えることができません。
インピンジメント症例に対して形状以外にどのような要因があってきれいにC-Aアーチを大結節が通過しないのか理学所見を元に検討していく必要があると感じました。
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2018年12月31日月曜日
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