COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2015年7月23日木曜日

teardrop signについて

本日は、足関節の浸出液と単純X線像との関係性について述べられた文献を紹介します。
 
Richard Towbin et. al:AJR 134:985-990,May 1980
 
 
本文献では、外傷をはじめとした患者の距腿関節のレントゲン所見からわかる、貯留した浸出液の見方や、足部のfad padの解剖について報告されています。
距腿関節の関節包は、前方・後方ともにゆるく、それを補うように内側・外側から靭帯で覆われることで安定しています。外傷等により距腿関節が傷害された場合には、同部に浸出液が貯留するのですが、その形状をteardrop signと呼びます。側面から見た場合、前後方向に膨らみ広がる様子から涙のしずくに似ており名付けられたそうです。
また本論文に記載された図から、teardrop signを認めた場合、関節近傍に位置するfat pad(posterior jaxtaarticular fat pad、pretalar fat pad) の形も変容する様子が分かります。
足関節の外傷後は、この2つのfat padが拘縮に大きく関与すると思うので、注意してみていこうと思います。
 
投稿者:竹下真広

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