COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2015年7月2日木曜日

股関節唇移植について

こんばんは。
本日は股関節唇損傷に対する手術療法についてです。



松本英彦:関節鏡視下股関節唇移植.臨床スポーツ医学29 4:419-422,2012

 
 股関節唇損傷に対する治療法として、一般的に股関節唇縫合を行われることが多いです。しかし、今回の文献では腸脛靭帯を移植する股関節唇再建術を取り上げ、その手術方法について報告されています。
 股関節唇再建術は変形が進行した症例や股関節唇が欠損している症例といった縫合が困難な症例に適応されます。また、股関節唇縫合を行っている最中に関節唇のチーズカットが見られ、それにより安定性の得られないフラップ状を呈した場合にも適応されます。
 本論文を読んで、手術の準備から評価、手順など詳細に報告されており、理学療法を進めるうえで重要な知識であることを感じました。Graftとして採取される腸脛靭帯の部位やポータルの位置なども報告されているので、より具体的な理学療法につながるのではないかと考えます。
 股関節唇損傷に対する、鏡視下手術は2005年以降の報告が多く、歴史が浅いです。このような新しい手術に対する理学療法を患者さんに提供できるように、日々勉強していきたいと思います。

投稿者:中井亮佑

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