2017年6月開催−第117回定例会− 「腱板断裂修復術後再断裂を防ぐ工夫と考え方」

講師:團野翼 先生(京都下鴨病院)
日時:平成29年6月24日 土曜日 18時受付 18時30分開始
会場:京都下鴨病院2階 リハビリ室
定員:24名限定(要事前申込、先着順)
参加費:本学会会員無料、会員外500円
参加申込受付期間:6月1日から開催2週間前まで



2015年12月21日月曜日

THA後方アプローチにおける軟部組織インピンジメントが可動域に及ぼす影響


 今回は日本人工関節学会誌からTHA後方アプローチ後の軟部組織インピンジメントに着目し、可動域とどのような関係があるのかについての文献を紹介します。


 中村ら:THA後方アプローチにおける軟部組織インピンジメントが可動域に及ぼす影響 日本人工関節学会誌 第43巻 57-58

 人工股関節全置換術(以下、THA)におけるインピンジメントは易脱臼性、磨耗の増大、原因不明の疼痛など多くの原因となりうると報告されています。THAにおけるインピンジメントの中でもインプラントインピンジメントや骨性インピンジメントについての報告は散見されますが、軟部組織インピンジメントについての報告は少ないです。

 THAにおける後方アプローチは他のアプローチと比べると後方脱臼のリスクがやや高いですが、後方の軟部組織の修復により脱臼率は低下するため、よく用いられる手技の一つです。筆者らは後方アプローチの際に臼蓋を展開において、前方関節包の存在を見落としやすいと懸念しており、前方関節包よる軟部組織インピンジメントがTHAの可動域にどのように影響するのか検討しています。

 結果としては、前方関節包切除が特に屈曲内旋方向に平均6-7°最大20°の可動域をもたらすことが明らかになり、一方で伸展外旋角度や下肢牽引時の関節離開距離には影響を及ぼさないと考察されています。

 今回の文献では術中に関節包の可及的全切除を行う際に前方関節包の見落としが可動域に影響を及ぼすとの報告であり、骨性およびインプラントインピンジメントがないのにもかかわらず、後方脱臼傾向がある場合は前方関節包の残存による軟部組織インピンジメントを疑う必要があると考察しています。THA後の運動療法を行う際には、脱臼のリスクを最小限に抑えた中で可動域をはじめとした股関節機能を高めていかなければいけません。術式や軟部組織の修復過程を考慮することはもちろんのこと、脱臼が起こりうる原因についての知識も必要であると感じました。

投稿者:服部隼人

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