2017年10月開催−第119回定例会− 「腰痛⑴ 屈曲時痛の解釈と評価のポイント」

講師:團野 翼 先生(京都下鴨病院)
日時:平成29年10月28日 土曜日 18時受付 18時30分開始
会場:京都下鴨病院2階 リハビリ室
定員:24名限定(要事前申込、先着順)
参加費:本学会会員無料、会員外500円
参加申込受付期間:10月1日から開催2週間前まで



2015年12月5日土曜日

ハムストリングスの再生とリハビリテーションへの応用

 
本日は前十字靭帯(以下、ACL)再建術に用いられる半腱様筋(以下、ST)腱の再生についての論文を紹介します。

 倉持梨恵子ら:ハムストリングスの再生とリハビリテーションへの応用 臨床スポーツ医学:vol.26,No7 2009 837-844

 ACL損傷後の再建術にはST/G法が主流となっており、BTB法と比べると膝前面の疼痛が起こりにくく、大腿四頭筋の筋力回復が良好であることが利点とされています。しかし、等尺性収縮における膝関節深屈曲において有意な低下を示す報告がされ、またSTの筋短縮及び筋萎縮も指摘されています。その一方で採取したST腱が再生することが多数の研究で報告があります。
 その再生率はErikssonらが75%Tadokoroらが79%と報告し、Nishinoらは91.3%で再生が確認されているとしています。再生腱の遠位付着部については一定の見解が示されていませんが、少なくとも膝関節裂隙を超え、鵞足部周辺の腱膜に癒合している可能性が高く、膝屈曲への機能が残存していると考えられています。

 今回の文献では再生ST腱における、筋腱移行部の位置、再生腱の断面積、再生腱のT2値(成熟度)の観点から腱の成熟度を推測できると、以上の3つの観点について詳細に述べられています。また、ACL再建術後に膝関節深屈曲トルクの低下を抑えるために、術後のリハビリにおいて念頭に置くべきことについても、実際のトレーニング方法も踏まえて考察されています。

 軟部組織の修復過程を考慮し、時期に応じて最適な運動療法を行うことで術後に予想される機能低下を最小限に留めることができます。また治療対象にするべき組織も予測できると考えられるので、術式や移植腱の特徴をしっかりと把握して、適切な運動療法を展開していくべきだと改めて感じました。


投稿者:服部隼人

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