Staff profile
COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について
2023年12月11日月曜日
【論文紹介】荷重負荷によるショパール関節の亜脱臼 〜PCFD患者と健常者の比較〜
2023年11月24日金曜日
【論文紹介】腹部および内転筋の恥骨への筋腱膜付着部間の有意な関係:鼠径部痛の診断における意義
2023年11月21日火曜日
【論文紹介】二分靭帯の形態学的特徴について
2023年9月24日日曜日
【論文紹介】アキレス腱断裂の術後成績や治療成績に関わる因子について
2023年9月15日金曜日
【論文紹介】Tommy John手術 Internal Brace法の術後成績について(2019)
2023年9月2日土曜日
【論文紹介】TKA後の膝窩動脈損傷におけるレビュー
術後24時間以上診断が遅れた場合、患者は筋膜切開を必要とする頻度が高く、下肢脱落を含む神経運動合併症を発症することが多いと報告している。
血栓摘除術/血栓内膜剥離術を一部の症例に限定し、積極的に血行再建術を行うことで、TKA後の動脈血栓症の転帰が改善する可能性がある。
Abularrage CJ, Weiswasser JM, Kent JD, et al. Predictors of lower extremity arterial injury after total knee or hip arthroplasty. J Vasc Surg 2008;47:803
Calligaro KD, Dougherty MJ, Ryan S, et al. Acute arterial complication associated with total hip and knee arthroplasty. J Vasc Surg 2003;38:1170
.Wilson JS, Miranda A, Johnson BL, et al. Vascular injuries associated with elective orthopedic procedures. Ann Vasc Surg 2003;17:641.
2023年8月18日金曜日
【論文紹介】遠位腸脛靭帯深層に存在する脂肪組織について
2023年8月17日木曜日
【論文紹介】遠位腸脛靭帯深層に存在する滑膜組織(Lateral synovial recess)について
2023年8月12日土曜日
【論文紹介】PCL損傷におけるスポーツ復帰レビュー(2022)
2023年8月7日月曜日
【論文紹介】慢性足関節不安定症のシステマティックレビュー(2018)
2023年6月11日日曜日
整形外科リハビリテーション学会特別公演
2023年6月7日水曜日
【論文紹介】第五中足骨近位部骨折に関するレビュー
当骨折症例を担当するにあたりシステマティックレビューを抄読 しています。
【背景】
目的は、第5中足骨近位部骨折の病理解剖学的特徴、分類、治療戦略、合併症および合併症の管理について、現在の文献のエビデンスに基づきレビューすることである。
【結果】
第5中足骨の血管供給と軟部組織の解剖学的構造は、結合遅延と非結合のリスク上昇を説明するものである。LawrenceとBotteは、第5中足骨近位部骨折をその部位により、結節剥離骨折(ゾーン1)、第4-5中足骨間関節に及ぶ中足骨-骨幹部接合部の骨折(ゾーン2)、近位骨幹部骨折(ゾーン3)に分類している。ゾーン1骨折は、機能的固定と早期のモビライゼーションにより保存的に治療され、良好な治療成績が得られる。ゾーン2およびゾーン3骨折の場合、急性期は保存的治療が可能だが、結合時間や機能復帰までの時間が遅れるリスクがある。したがって、運動をしている人には、早期に髄内スクリューによる外科的固定を行うことが勧められる。遅発性結合や非結合の徴候を示す症例では、骨移植を伴う、あるいは伴わない外科的治療が推奨される。
【結論】
2023年5月22日月曜日
【論文紹介】大腿骨の前・後捻がFAIに対する股関節鏡視下手術に影響を与えるのか?
【方法】
2023年5月17日水曜日
【論文紹介】股関節の不安定性を示唆する所見 anterior-shift signについて
2023年5月9日火曜日
【論文紹介】思春期特発性側弯症の長期自然経過について
腰痛を主訴とする思春期(10〜18歳)の女性患者を担当しました。X線画像を確認すると、腰椎にコブ角10°程度の側弯がありました。医師からも指摘されていたようですが経過観察の指示とのことで、治るものなのかと質問されました。改善は難しいと考えられますが側彎の自然経過について知らなかったため調べました。レビュー論文になりますが共有させていただきます。
【背景】
脊柱側弯症はその病因やカーブパターンによってその予後は大きく異なる。
特に思春期特発性側弯症(adolescent idiopathc scoliosis:以下 AIS)は,有病率が 10 歳から 16 歳未 満で 10°以上のカーブをもつ患者は世界で 2~3%、我が国でも 1~2% との報告もあり決してまれな疾患ではない。そのうち0.3~0.5% には、一般的に治療が推奨される20度以上の弯曲があるとされている。その定義は,脊椎の Cobb 角が10 度以上で、椎体の回旋を伴うことを特徴とし、その診断は、10歳以上で他の脊柱側弯症の原因が除外された場合にのみ行われる。
4.腰痛
一般に成人の約 50% が腰痛を経験し、うち 15% は 1 年に 2 週間以上続く腰痛や痛みがあるとされて いる。Codver らは腰痛の頻度は約 2 倍程度(AIS 群 65%,健常対照群 32%)で,その重症度に関しては同等であると報告している。また,Weinstein らは慢性的な痛みの頻度は健常対照群と比較してやや 高く,疼痛強度や持続時間などはほぼ同等と述べて いる.Mayo らは健常対照群と比較して背部痛の 頻度はAIS群に多く(AIS群73%,対照群56%), 重症度に関しても痛み強さ・継続的な痛みの頻度が 高く,社会生活に一部困難をきたしていると報告している。このように、腰痛の頻度・重症度に関しては、報告により若干のばらつきがある。カーブパターンやカーブの角度と腰背部痛の関係については、いずれの報告でも明らかな有意差は認められていなかった。AIS 患者のほとんどは,一般と同様に X 線上の脊椎の変性変化を呈する。しかし、脊椎変性の有無や カーブの重症度と腰痛の間には関連性はないようである。唯一、腰痛の腰椎レベルでの側方すべりのある症例については,腰痛の頻度は多い傾向にあると の報告はある。
上記の結果をまとめると,AIS の「腰背部痛の頻 度」は健常者と比較して同等から 2 倍程度,「重症度」 に関しては同等または悪いことがわかった.「カーブ パターンによる疼痛」の差はない.しかし,ほとん どの文献では日常生活において過度の支障はないと結論付けている。
【結語】
AIS の自然経過について 30 年以上の長期の追跡 調査を行った研究は 5 コホートのみであった。AIS の手術介入の理由はカーブの進行に伴う心肺機能で あり、特に胸椎カーブで Cobb 角が 50 °を超える症例については手術加療を考慮すべきと考える。30~ 50°であれば、整容面やその生活背景、社会状況などを加味し、多面的に判断することが重要と考えられる。AIS の自然経過の研究に関する課題は残されており、特に病因の解明については今後の大きなテーマ となる。そのため、現在 AIS と考えられている疾患 の中には他の疾患による側弯症の可能性もある。実臨床においては、詳細な病歴聴取や身体所見を確認 し、早期にその鑑別を行うことが重要である。
2023年4月30日日曜日
【論文紹介】内側広筋と中間広筋の解剖とその相互作用について
Purpose
膝関節伸筋群における内側広筋と中間広筋の起始部、挿入部、神経支配、機能に関する解剖学的相互作用を検討することである。
Materials&Methods
男性8名、女性4名、平均年齢77歳(67~86歳)18肢を調査した。
Results
VMは内側筋間中隔、粗線遠位部、転子間線、内側顆上線近位部、大腿内転筋腱、内転筋管、長内転筋の腱膜、大腿血管溝の動脈周囲結合組織で構成され、広いハンモック状の構造から内側と背側に広がる。内転筋の内側にある腱膜は常に内転筋の腱膜と強固に結合していた。
VIの筋線維は大腿骨軸の近位2/3の前方および側方から生じていた。大腿骨内側部への付着は近位部に限定され、転子間線に極めて近い位置にあった。VIは複雑な多層構造で、VIの遠位3分の2は大腿四頭筋腱に続く強い腱膜で覆われていた。このVI腱膜の内側は表層と深層に分かれている。
内側に位置するVI腱膜の表層と深層はそれぞれ中間広筋と外側広筋の腱膜と融合する。
Conclusion
VMは、VI全体に付着し複数の筋ユニットで構成されている。これらの筋ユニットが一体となって、VMは膝関節の間接的な伸筋として機能し、全可動域を通じて伸筋装置の長さを調節している。臨床的に重要なのは、VMの他にVIのかなりの部分が膝蓋骨の内側への牽引に直接寄与し、膝伸展時の膝蓋骨の内側への追従を維持するのに役立っていることである。膝関節の伸展に関与し、膝蓋腱の機能に影響を及ぼす靭帯とⅥの相互関係は、膝関節が可動性と安定性という相反する要求に応えようとする際に見られる。大腿四頭筋群の前内側が手術や外傷を受けると、VMとVIの間の繊細な相互作用が変化する可能性がある。これは全体として伸筋機構に影響を与える可能性がある。
MPFLは主としてVI腱の内側、内側膝蓋支帯へ付着します。本研究の結果からも膝蓋骨内側の安定化構造にはVIとVMが協調して相互にMPFLへ張力伝達することが考えられました。
また、VI・VL、 VI・VM、 VI・VL・TVIを一つのユニットと捉え、層構造などを考慮して評価・治療を行っていきたい思います。
投稿者:尼野将誉
2023年4月27日木曜日
【論文紹介】妊娠・産後の仙腸関節、恥骨結合の変化について
2023年4月22日土曜日
【論文紹介】腓骨遠位疲労骨折について
腓骨疲労骨折症例の検討を行う機会があったためその発生機序や解剖、バイオメカニクスを調べています。Reviewにはなりますが、腓骨疲労骨折の記載部分を紹介させていただきます。
【背景】
MRIは、内側踝[27]と遠位腓骨[29]の両方の疲労骨折を検出するために使用されている。岡田ら[27]は、内側母趾疲労骨折のMRI所見をplafond-malleolus junctionの垂直、直線的なT1強調信号の減少として初めて報告した。MRIで検出可能な初期の変化は、STIRシーケンスで、浮腫と出血を表す信号の増加として現れる。その後、T2強調画像では、骨髄の信号が増加した領域内に信号の減少した線状の領域が認められる。対応するT1強調画像では、低信号の線が中間信号の領域に囲まれていることがわかる。
2023年4月12日水曜日
【論文紹介】脛骨回旋位置決定のためのAkagi's lineについて
大腿骨に比べ、脛骨コンポーネントの正しい回旋位置の信頼できる基準軸の確立には、比較的注意が払われていない。脛骨の後顆線、脛骨中腹は、脛骨関節面の回旋方向を決定するために使用することができる。しかし、骨棘の形成、脛骨の関節面の変形や骨量減少、一般的な解剖学的変化により、手術現場でこれらの基準軸を決定することが困難な場合がある。
2023年4月8日土曜日
【論文紹介】大転子facetにおける腱付着がない部位"bald spot"について
2023年4月1日土曜日
【論文紹介】腰椎不安定性はどの程度で臨床症状に関与するのか?
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文献紹介 大腿骨転子部骨折において後外側支持欠損が lag screw sliding に与える影響 (徳永真己・他 : 骨折 第35巻、98-102、2013) 大腿骨転子部骨折をshort femoral neck (SFN) で...
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今回は膝関節筋の肉眼解剖学的観察についてです。 安岡武紀:膝関節筋の肉眼解剖学的観察‐膝関節筋の形態と中間広筋および膝蓋上方との関係‐ 久留米医会誌雑誌.Vol 74 , 14-22, 2011 今回は、中間広筋の深層に存在する膝関節筋の肉眼...
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本日は、深臀部症候群(Deep gluteal syndrome 以下 DGS)に関与する 臀部ス ペース内の坐骨神経絞扼 について一部紹介させていただきます。 深臀部症候群(Deep gluteal syndrome 以下 DGS)は、 坐骨神経の...