今回は、肩関節に関する文献を紹介させていただきます。
LeSB,etal.:Contact geometry at the undersurface of the acromion with and without a rotator cuff tear. Arthroscopy,
201;17:365-372.
この文献では、矢状面上で、肩峰の前縁が関節窩の頂点(12時)を超えて前方に突出している者では、そうでない症例と比較すると、腱板断裂が起こる可能性が高く、内外側の直径においても直径の大きい者の方が腱板断裂を生じやすいとされています。
この文献では、矢状面上で、肩峰の前縁が関節窩の頂点(12時)を超えて前方に突出している者では、そうでない症例と比較すると、腱板断裂が起こる可能性が高く、内外側の直径においても直径の大きい者の方が腱板断裂を生じやすいとされています。
また、肩峰がより前方に突出している者は、そうでない者と比較してインピンジメントが生じやすいという報告や、肩峰の後方傾斜がより水平に近い者ほどインピンジメントが起こりやすいという報告もみられます。
これらのことを通して、骨の形態自体は理学療法士が変化させることはできませんが、肩甲骨の前傾などのアライメント不良により、機能的に肩峰の被覆が増大している症例に対して、肩甲骨のマルアライメントを修正することは、腱板断裂や肩峰下インピンジメントのリスクを回避・予防することができる可能性があるのではないかと感じました。
投稿者:為沢 一弘