文献紹介
膝蓋骨下部解剖報告及び膝蓋骨下部で生じた骨折の2症例
第3回 日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会 p129
本日は、膝蓋骨下部の解剖について報告された文献を紹介します。
膝蓋骨全長のどの高さまでが関節包で覆われているかについて、詳しく言及した文献は少なく、、本報告では、解剖実習用遺体膝を対象に、同内容について計測した結果と考察が述べられています。
結果、関節包外となる膝蓋骨骨膜下部の縦の長さは、膝蓋骨全長のおよそ4分の1を占めるものであったそうです。また、関節包外部は関節包内部と比較して骨梁間の間隔が広いため、同部位では骨折が好発することが予想されると述べられています。
現在、膝蓋骨下部骨折症例を担当しておりますが、本報告のような骨の解剖学的な特性をしっかりと把握したうえでリハビリをすすめていけるよう、今後も勉強していこうと思います。
投稿者:竹下真広
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2014年10月15日水曜日
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