文献紹介
膝蓋骨下部解剖報告及び膝蓋骨下部で生じた骨折の2症例
第3回 日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会 p129
本日は、膝蓋骨下部の解剖について報告された文献を紹介します。
膝蓋骨全長のどの高さまでが関節包で覆われているかについて、詳しく言及した文献は少なく、、本報告では、解剖実習用遺体膝を対象に、同内容について計測した結果と考察が述べられています。
結果、関節包外となる膝蓋骨骨膜下部の縦の長さは、膝蓋骨全長のおよそ4分の1を占めるものであったそうです。また、関節包外部は関節包内部と比較して骨梁間の間隔が広いため、同部位では骨折が好発することが予想されると述べられています。
現在、膝蓋骨下部骨折症例を担当しておりますが、本報告のような骨の解剖学的な特性をしっかりと把握したうえでリハビリをすすめていけるよう、今後も勉強していこうと思います。
投稿者:竹下真広
Staff profile
COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について
整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。
2014年10月15日水曜日
人気の投稿
-
本日は、足の支帯が有する機能について報告された文献を紹介します。 Carla Stecco et al:The Ankle Retinacula.Morphological Evidence of the Proprioceptive Role of the Fa...
-
Straight Leg Raising test(以下SLRテスト)は腰椎椎間板ヘルニアなど腰下肢痛を評価する有名な検査手技であり、皆さんもよくご存じだと思います。 カルテなどにSLRテスト陽性またはSLR(+)と記載していることがあります。しかし、SLRテストを行った際に...
-
今回は膝関節筋の肉眼解剖学的観察についてです。 安岡武紀:膝関節筋の肉眼解剖学的観察‐膝関節筋の形態と中間広筋および膝蓋上方との関係‐ 久留米医会誌雑誌.Vol 74 , 14-22, 2011 今回は、中間広筋の深層に存在する膝関節筋の肉眼...
-
文献紹介 大腿骨転子部骨折において後外側支持欠損が lag screw sliding に与える影響 (徳永真己・他 : 骨折 第35巻、98-102、2013) 大腿骨転子部骨折をshort femoral neck (SFN) で...
-
本日は、深臀部症候群(Deep gluteal syndrome 以下 DGS)に関与する 臀部ス ペース内の坐骨神経絞扼 について一部紹介させていただきます。 深臀部症候群(Deep gluteal syndrome 以下 DGS)は、 坐骨神経の...