2018年8月開催−第127回定例会− 「スポーツ障害シリーズ〜肩関節不安定症(バンカート損傷・脱臼)に対する評価のポイント」

講師:團野翼 先生(京都下鴨病院)
日時:平成30年8月4日 土曜日 18時受付 18時30分開始
会場:京都下鴨病院2階 リハビリ室
定員:24名限定(要事前申込、先着順)
参加費:本学会会員無料、会員外500円
参加申込受付期間:7月1日から7月28日まで



2018年5月29日火曜日

【文献紹介】膝関節屈曲動作時の膝周囲の皮膚の伸張性について

今回は、膝関節屈曲動作時に皮膚組織がどれだけ伸張されているのかを研究された文献を紹介させていただきます。


和田直子他:膝関節屈曲動作時の膝周囲の皮膚の伸張性について.関西理学.1241-442012



対象は整形外科学的および神経学的に問題がない健常者30名の右下肢を用いて行われており、それぞれの膝関節に伸展位にて脛骨粗面から膝蓋骨尖までの距離を基準距離とし、計5か所にマーキングを行い、足底が床面に接した状態で膝関節を他動的に屈曲30°位、60°位、90°位、120°位、150°位、最大屈曲位と設定されていた。また、それぞれの角度による皮膚の伸張性を測定されていました。また各部位において以下のように伸張差と伸張率を算出していました。

         伸張差(各屈曲角度間における距離の差)(mm
         =(求める屈曲角度での距離)-(求める屈曲角度-30°の屈曲角度での距離)
伸張率(伸張差を基準距離と比較した割合)(%
     =伸張差/基準距離×100

結果は、各々の角度で皮膚の伸張は見られたが、全ての部位(大腿部、膝蓋上嚢、膝蓋骨部、膝蓋靭帯部)において屈曲から30°で有意に皮膚の伸張率が増加したと述べています。


膝関節周囲の疾患に対しての手術を施行した際、可動域制限の一つとして、皮膚の伸張性が挙げられる場面も多々あると思います。今回の研究から、どの肢位で皮膚の伸張性が得られやすく、アプローチする軟部組織を明確にすることで皮膚の伸張性の低下が防げるのではないかと考えました。


皮膚組織の拘縮予防は、術後急性期に行う重要な理学療法の一つと言っても過言ではないでしょう。皮膚や皮下組織の拘縮はROMの制限因子になる可能性が大きいため、今回の文献で皮膚組織の拘縮予防の重要性が再確認できました。



投稿者:高橋 蔵ノ助

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