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2018年9月12日水曜日

【文献紹介】前鋸筋の解剖について


本日は前鋸筋の機能解剖について書かれている文献を紹介させていただきます。





浜田ら:前鋸筋の機能解剖学的研究 肩関節.2007;31巻第3号:629-632


この文献では献体510肩を対象とし、前鋸筋の上部、中部、下部筋束に分けて各筋束の支配神経、機能的役割を構造と走行方向から評価されています。


神経支配 上部はC5.6C5C5.6.7C4.5と支配神経根が分かれていた
     中・下部はC6.7C4.5.6.7C5.6.7と分かれているのが観察された。

構造と走行 前鋸筋は肩甲挙筋、菱形筋と一体となっている
      各筋束の肩甲骨付着部は上部と下部筋束でそれぞれ上角、下角に広く付着する
      上角の付着部は腹側だけでなく背側にも付着していた
      中部筋束は内側縁に上下に長く、狭い範囲に付着する形態をとっている
      上部筋束は大きい断面積、短い筋長
中部・下部筋束は下方になるほど扁平化し筋長は長く扇状であった
これらのことが報告されています。

この文献から前鋸筋の支配神経、走行形態が分かりました。
長胸神経支配でありますが、C4.8なども関与することがあるということが分かりました。
また、上部筋束と中部・下部筋束で筋の形状、走行形態、付着形態が異なることが分かりました。
各線維の形態を理解した上で理学療法に活かしていくことが重要であると思いました。
明日からの臨床で活かせるように勉強していきたいと思います。



投稿者:天鷲 翔太


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