COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2018年8月17日金曜日

【文献紹介】外傷性肘関節拘縮に対する肘関節授動術の治療経験について

今回は肘関節周辺骨折に続発した外傷性肘関節拘縮に対して関節授動術を行い、その拘縮の原因について検討された論文を紹介させていただきます。


症例は外傷性肘関節拘縮のため関節授動術を行った8 8 肘です。初回手術から6ヵ月以上経過し、骨癒合が得られて十分な可動域訓練を行ったうえで、伸展制限が30 度以上または屈曲が110 度未満の拘縮が残存し、ADL 障害の訴えがある症例を関節授動術の適応とされています。

 結果では軟部組織由来の拘縮の原因として全8例に内側側副靭帯POLの肥厚、8例中6例に前方関節包の癒着、4例に橈骨頭周囲の癒着、3例に後方関節包の癒着、2例に上腕三頭筋の短縮が認められ、これらは混在していたと示されていました。

 拘縮の原因となる軟部組織を把握することは適切な病態把握や治療技術向上に繋がると思います。日々の臨床で肘関節骨折術後症例を経験するので術後の拘縮を予防し治療成績を向上させていきたいと思います。

 
投稿者:佐々木拓馬

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