本日紹介させていただく文献は、足関節背屈制限に対してどのように考えて運動療法を選択するか書かれている文献です。
大工谷新一:足関節背屈制限に対する理学療法.関西理学療法(6):21−26,2006
足関節背屈制限について運動軸の変位について述べられており、何によって軸が変位しているのかその原因について述べられたいます。
筆者は背屈制限の軸の変位を3つに分けられています。
1:足関節運動時に外転していくもの、2:足関節背屈時に横アーチが挙上するもの、3:足部外転が定着しているもの
それぞれの原因として以下のものをあげています。
1:距骨下関節内側の軟部組織や屈筋支帯、長趾屈筋、長母趾屈筋の短縮
2:長腓骨筋、前脛骨筋、小趾外転筋の過用
3:距骨下関節回外不安定性、踵腓靭帯の短縮
距骨滑車を水平面から見ると内側の方がより前方まで軟骨があること、内側の方が曲率半径も大きいことから解剖学的な背屈は内側がよりMortiseの中に入っていく必要があります。距骨内側が外側よりもすべり込めているかのチェックは非常に重要であると感じました。
背屈制限がある症例に対して背屈時の足部の動態などの評価は行なっていましたが、staticの状態でも足部が外転位にあるのかの評価は行えておらず、今回この文献を読んで見落としている部分に気づくことができました。
今回挙げられていた組織以外にも背屈制限因子になる組織はたくさんあるので見落とさないように詳細な評価を行っていく必要があると感じました。
Staff profile
COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について
整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。
2018年8月19日日曜日
人気の投稿
-
文献紹介 大腿骨転子部骨折において後外側支持欠損が lag screw sliding に与える影響 (徳永真己・他 : 骨折 第35巻、98-102、2013) 大腿骨転子部骨折をshort femoral neck (SFN) で...
-
【はじめに】 成人股関節形成不全では、股関節の不安定性を直接評価する方法は確立されていない。本研究では、磁気共鳴画像(MRI)で股関節の不安定性を示唆する所見を明らかにし、臨床的および放射線学的因子との相関を評価することを目的とした。 【対象と方法】 股関節形成不全患者50名(...
-
【背景】 過去数十年の間に、大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)や唇裂傷に対して股関節鏡手術が普及しており、最近のメタアナリシスでは87.7%の症例で成功したと報告されている。一方、FAIに対する股関節鏡視下手術の失敗率は2.9%~13.2%と報告されている。女性性、高齢、股...
-
Dori J,et al.:Soft Tissue Attachments of the Ulnar Coronoid Process.CLINICAL ORTHOPAEDICS AND RELATED RESEARCH no.320 1995,pp154-158 ...
-
当骨折症例を担当するにあたりシステマティックレビューを抄読 しています。 【背景】 第5中足骨の骨折は、足の骨折の中で最も多いものの一つである。これらの骨折の多くは近位に位置している。第5中足骨近位部の骨折は、1902年にSir Robert Jonesによって初めて報告された。...
