本日は半月板縫合術後の修復過程における断裂部の神経・血管を観察した文献を紹介します。
石川大樹:半月板縫合術後の修復過程における断裂部の神経・血管の観察.昭医会誌3:265-272,1996
研究は雑種犬18頭を用いて行われました。人工的に内側半月板辺縁部損傷を作成した後に半月板縫合術を行い、半月板辺縁部において断裂された神経と血管の修復過程を2,4,6,8,12,24週間と経時的に観察しています。
結果は血管系の再生は術後約6週でみられ、神経線維の再生は術後24週までみられなかったと報告しています。この結果から筆者は半月板辺縁部の縫合術後の修復は短期的には再生されないことが明らかになったと述べています。
この文献はイヌの半月板を用いての検討ですが、半月板の修復について勉強していく中で参考になったので紹介させていただきました。
修復過程を考慮して理学療法を行っていく大切さを改めて感じており、各組織の修復につて理解を深めていく必要がると感じました。