乾、田中 他: モーションキャプチャーシステムを用いた肩関節の三次元運動解析
関節外科 2019. 28(11);p10-14
対象は平均年齢31歳の健常男性15名。冠状面から矢状面に至る4平面(30°間隔)を設定し、各平面で下垂位から最大挙上位に至る一連の動作を連続撮影して挙上運動の解析をされています。
①肩甲骨面よりも水平外転角が大きくなる時の上肢挙上運動
→内旋が先行し外転約53°で外旋し始め、約122°で外旋角がピークに達して、その後外旋角が徐々に減少しながら最大挙上位に達する。
②肩甲骨面よりも水平外転角が小さくなる時の上肢挙上運動
→内旋が先行し、外転約80°で外旋し始め、その後挙上とともに外旋角は徐々に増大し、最大挙上位で外旋角は最大に達する。
関節可動域制限を改善するために正常な関節運動を理解、イメージすることはとても重要だと思いました。今回の結果を参考に、上肢挙上運動における回旋角度量や上肢挙上角度における回旋変化に着目して、早速明日からの臨床に活かしていきたいと思います。
投稿者:佐々木拓馬