本日は、アキレス腱付着部における肉眼的解剖について書かれている文献を紹介させていただきます。
江玉睦明ら:アキレス腱のねじれ構造の肉眼解剖学的検討.新潟医療福祉学会誌 13(1): 45-45, 2013.
本研究では、実際にご遺体を用いてアキレス腱を内側頭・外側頭・ヒラメ筋に分け、アキレス腱のねじれ構造(配列)を肉眼解剖学的に検討することを目的として行われています。
結果の一部を紹介させていただきます。
アキレス腱は、内側頭・外側頭・ヒラメ筋の付着する腱線維束が互いにねじれながら融合しており、右足のアキレス腱では頭方からアキレス腱をみて反時計回り、左のアキレス腱では時計回りの方向へねじれており、外側方向へのねじれを伴いながら踵骨隆起のそれぞれの面に付着していたとされています。
また、ねじれの程度により4 つのType に分類しており、MG の腱線維束はねじれの程度に関わらず踵骨隆起の後外側に付着していたと報告しています。
これらのことより、下腿三頭筋の選択的ストレッチや収縮方向などを行う際には、今回学んだ解剖学的特徴に基づいてアプローチしていく必要性を改めて感じました。
投稿者:鷲見 有香