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整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2017年5月10日水曜日

【文献紹介】膝関節筋の肉眼解剖学的観察


本日は、膝関節筋の肉眼解剖学的観察について書かれている文献を紹介させていただきます。




安岡武紀:膝関節筋の肉眼解剖学的観察
-膝関節筋の形態と中間広筋および膝蓋上包との関係-  
久留米医会誌雑誌.Vol 74,14222011

 

膝関節筋は中間広筋の遠位深層の一部から分岐する線維であり、中間広筋の深層に位置しているとされています。また、膝関節筋の機能としては、膝蓋上包に停止部が存在することから膝伸展時の膝蓋上包の挟み込みを防止するとも言われています。


本論文では、ご遺体36対の膝関節筋の形態と大腿神経筋枝の分布を観察しており、また、中間広筋や膝関節筋の筋長、筋幅、筋厚の測定や大腿神経筋枝についても詳細に述べられています。その中でも私が一番興味を持ったのは、膝関節筋は近位部では狭く、遠位へ向かうにつれて広がり三角形を呈していたことでした。


膝蓋上包の癒着は膝関節の屈曲制限やextention lagの一要因として考えられるため、今回学んだ中間広筋や膝関節筋の解剖学的特徴や機能に基づいて評価を行ったうえで制限因子を見つけ、理学療法を行っていきたいと思います。



投稿者:鷲見有香



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