COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2016年2月18日木曜日

肩甲骨包肩甲骨側付着部の形態について

こんばんは。
文献を紹介させていただきます。


田崎篤ら:肩甲骨包肩甲骨側付着部の解剖学的調査.肩関節363):7877902012

 本日は肩甲上腕関節に存在する関節包の付着形態について研究された論文を紹介します。
肩関節の関節包は、肩甲上腕関節を静的安定機構であり関節の安定性を向上させる役割を持ちます。そのため損傷されると肩甲上腕関節は不安定となり、Bankert lesionKim lesionが引き起こされます。これらの病変は関節包の肩甲骨関節窩付着部に生じる病変と言われています。
 本論文では、この関節包の肩甲骨関節窩付着部の形態を上腕三頭筋長頭と関連させて肉眼解剖学的に調査されています。調査は関節包の関節窩上方、前方、後方及び下方部と上腕三頭筋との関係について行われています。

 肩甲上腕関節の関節包の形態は付着幅は前上方が他と比べやや狭かったとされており、腱板筋群が付着しない部分でもあることから構造的に弱い部分であることが考えられました。また、上腕三頭筋は関節包に付着すると報告されており、他の報告と同一の見解でした。このことより、上腕三頭筋の伸張不全や滑走性低下により上腕三頭筋自体が制限になることに加えて、関節包の伸張が制限され挙上制限の1要因となることを改めて確認できました。

人気の投稿