COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2016年10月20日木曜日

【文献紹介】筋力増強に用いる収縮方法について

 本日は筋力増強に用いる収縮方法について検討された論文を紹介します。

 理学療法士の役割のひとつとして筋力増強を目的とした運動療法があります。筋力増強を行うには適切な強度と頻度が必要となります。その適切な運動を設定する上で収縮方法の選択は重要です。
 
 そこで本日は、遠心性収縮を利用した訓練法とその他の訓練法との比較された論文を紹介します。


長尾史博:遠心性収縮を利用した訓練法とその他訓練法との比較.リハ医学18(6)321-3331981.

 健常人の小指外転筋を対象に行われています。方法は、強度の異なる遠心性収縮のグループを2つ、等尺性収縮のグループ、求心性収縮のグループの4グループに分け、運動実施前後の筋力を測定比較されています。また、運動は8週間行われました。
 結果の表より、120%程度の遠心性収縮をしたグループが最も筋力増強しており、その次に等尺性収縮をしたグループとなっています。
 等尺性収縮より遠心性遠心の方が筋力増強に向いていることがわかります。しかし、遠心性収縮は筋の付着部に強い牽引ストレスが加わることが問題点になるかと思います。そのため、遠心性収縮と比較するとストレスの少ない等尺性収縮での運動が望ましいのではないかと思います。
 今後の筋力増強運動のプログラムを立てる際の参考にしたい論文でした。

投稿者:中井亮佑

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