対象は解剖自習用の屍膝115膝です。6ヶ所(膝窩筋腱付着部前端:A,後端:D,膝窩筋腱中央部前端:B,後端:E,膝窩筋筋腹遠位端の最下部:C,最上部:F)にマーカーを装着し、内外旋トルクを加えた上で膝関節を屈曲し、組織の観察を行っています。
計測の結果、膝窩筋腱前方線維(AB)は膝関節屈曲に伴い緊張し、外旋ストレスを加えることでより強調した。膝窩筋腱後方線維(DE)は膝関節屈曲に伴い弛緩し、内外旋ストレスを加えても不変でした。筋腹に関しては膝関節屈曲角度に関わらずほぼ一定の長さでした。
これらことから屈曲に伴い膝窩筋腱の前方線維は緊張し,後方線維は腓骨起始部の線
維束とともに弛緩することが確認され、また脛骨に外旋ストレスを加えることにより緊張が増すことから,膝窩筋は膝関節における単なる伸筋や屈筋ではなく,基本的には脛骨の内旋筋として作用し,外旋ストレスに対するrestraintとしても働くと筆者は考察しています。
膝関節伸展制限を引き起こす一要因として膝関節屈伸軸の後方に位置する組織が挙げられます。後方のどの組織が制限になっているのか、単純な伸展以外にどの運動方向が制限されているのか見分けていくには細かな解剖や正常な運動を知る必要があり、今回は後外側支持機構に着目しました。今回紹介させていただいた文献は膝窩筋に着目した文献でしたが、その他の組織にも着目して勉強を進めていきます。
投稿者:堀内奈緒美