Journal of Hand Surgery 22B:6:719-723
本日は、ulnocarpal stress test について報告された文献を紹介します。
ulnocarpal stress testは、前腕回内位や回外位で手関節を尺屈強制するテストであり、陽性の場合は手関節の尺側部に疼痛が誘発されます。
本文献では、レントゲンやMRI、関節鏡を通して、本テストで陽性を認めた患者の手関節の病態について調査されています。
レントゲンからは、ulnar varianceが健側よりもプラスを示したり、DRUJに掌側・背側亜脱臼を認めたとのこと。MRIのT1強調像では月状骨の近位尺側面が低輝度を示したとのこと。関節鏡ではTFCの摩耗や滑液の増大、軟骨遊離体を認めたとのことでした。
本テストで陽性を示す手関節の病態は様々なようです。
本テストが陽性な症例の画像所見をみる際は、参考にしたいと思います。
投稿者:竹下真広