COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2015年6月4日木曜日

肘関節の内側側副靭帯について

本日は肘関節の内側側副靭帯についてです。
安富隆ら:肘関節屈曲に伴う内側側副靭帯(anterior oblique ligament)の長さの変化.
整形外科バイオメカニクス.Vol11;181-184.1989

 内側型野球肘などにおいて、内側上顆部の疼痛を生じている原因の一因として、内側側副靭帯が考えられます。内側側副靭帯は損傷を確認する整形外科テストとして、Valgus stress testやMilking testなど、肘の屈曲角度を変えて行うテストがあります。この背景として、内側側副靭帯の解剖学的特徴により伸張される線維が変化することが挙げられます。
 今回は、肘関節屈曲に伴う内側側副靭帯の長さの変化を前斜走線維に焦点をあてて報告されている論文を紹介します。本論文はひずみを計測する装置を用いて、前斜走線維の長さが屈曲角度の変化によりどのように変化するかの研究報告がなされています。
 本論文より、詳細な解剖を知ることで詳細な評価が可能となることをより明確に感じました。他の組織に関しても、解剖の知識を理解する事はもちろんですが、一般的に臨床で用いられる整形外科テストなどに疑問を持ち、より細かい解剖を理解することが重要だと思いました。


投稿者 中井亮佑

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