COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2018年3月19日月曜日

第2回合同勉強会

昨日、三重県のみどりクリニックにて角谷整形外科、下鴨病院の3施設の合同勉強会が行われました。
今回は投球障害へのアプローチについてみどりクリニックの先生方にご講演いただきました。








瀬戸口先生のご講演は解剖学的に投球動作についてお話ししてくださったため、野球経験のないものでもわかりやすく、また興味深い内容で非常に勉強になりました。
野呂先生はPTの目線でどのように投球障害を診ていくかについてご講演してくださいました。同じ理学療法士でも考え方や見るポイントなどが違い、いろんな見方があることを学びました。
勉強会の最後には院内の施設見学もさせていただき、たくさんの設備や器具を見せていただきました。充実した設備、初めて見る器具などがあり、これも貴重な経験になりました。
充実した1日を過ごすことができました。今回学んだことを次に活かせるようにまた勉強していきたいと思います。







2018年3月16日金曜日

【文献紹介】脛骨高原骨折の術後成績~経過観察時における関節鏡の有用性について~

本日紹介させていただく文献は脛骨高原骨折の術後成績(経過観察時における関節鏡の有用性について)です。


中平ら:脛骨高原骨折の術後成績~経過観察時における関節鏡の有用性について~
中国・四国整形外科学会雑誌 1995



本研究は観血的治療を行った脛骨高原骨折の治療成績を調査するとともに、荷重開始前に行った関節鏡の有用性について検討されています。

対象は脛骨高原骨折に対して観血的治療が施行された13例13膝とされています。また骨折型としてはHohlの分類でminimally displaced3例、split depression3例、comminuted4例、分類不能1例です。手術としては全例に対しプレート固定が行われています。
治療成績についてはHohl Luckの判定基準を用いられ、解剖学的評価はexcellentが10例、good1例、fair1例であり、機能的評価はexcellentが12例、fair1例でした。fairの1例はどちらもsplit 型で荷重歩行開始後徐々に再陥没が進み、関節の側方動揺性とOA変化をきたしたものでした。
また、術後関節鏡において6例に軟部組織損傷が発見されています。関節鏡を用いることで、軽微な半月板やACL等の損傷も発見され、術後4~6週では軟骨様組織による修復が進み、骨折線部位に軟骨様組織の隆起がみられたと報告されています。


脛骨高原骨折に対する治療成績の不良因子として関節面の高度粉砕骨折、陥没、整復不良、後療法遅延、年齢、軟部組織損傷、多発外傷などが報告されています。
本研究の結果から、split depression型がfairとされているように骨折型によっても予後が考えられることがわかります。しかし、詳細な軟部組織の損傷や、陥凹の程度の記載がないため、画像所見・理学所見をもとに細かく評価していく必要があることがわかります。
これらのことから、骨折の患者様を担当した際には、受傷機転や骨折の型、画像所見から損傷されるであろう軟部組織を想定し、評価・運動療法を組み立てていくことの重要性を学びました。


投稿者:小林 駿也

2018年3月12日月曜日

水戸Physical therapy研究会&札幌研修

3日間、長距離の武者修行旅をしてきました。


3月10、11日は茨城県は水戸市の北水会記念病院にて、
水戸Physical therapy研究会主催

「膝関節障害に対する機能解剖学的運動療法の考え方」

講師は京都下鴨病院の小野志操先生で、私、為沢一弘も実技アシスタントとして参加させていただきました。




1日目は座学で、変形性膝関節症の理学療法に関して、機能解剖や文献的知見を踏まえて小野先生なりの解釈を聞くことができました。


2日目は実技を中心に、触診と、前日のお話を踏まえた上で、有用であると考えられる実技に重点を置いて講義を行われました。
やはり、治療を行う上でも、周辺解剖の知識や触診の技術がかなり大切で、そこに何の組織があるのかを理解し、指先でそれを捉えられているような先生ほど、治療の実技を行った時に結果が伴ってくるなと素直に感じました。

私個人的には、講義される時の時間配分や、抑揚の付け方、重要な部分の強調の仕方、反復の仕方など、聴講者を引き込む技術について勉強させていただきました。



講義終了後にはその足で羽田空港から新千歳→札幌へ



翌12日に羊ヶ丘病院整形外科の加谷光規先生の股関節鏡のオペ見学をさせていただきました。


加谷先生のオペは、股関節唇損傷の症状のない方には修復術を行わず、周囲の疼痛を起こしているであろう軟部組織に対して癒着剥離を中心になされ、早期復帰を目指すことをコンセプトにされています。


普段臨床で「ここを痛がる」「ここが硬いな」と感じている部位が、線維化した組織に埋め尽くされて周囲の軟部組織との滑走が得られなくなっている所見を見せていただきました。
また、それは炎症が強く起こって、血管が新生している部位ほどその徴候が強いようでした。


やはり、組織同士が交差しているようなところ、深層・浅層で組織が重なっているところ、骨の表面を滑るべきところ、滑液包が存在するところの組織間の滑走性が非常に重要であることを再確認させていただけました。


そしてその癒着が剥離され、組織間にかなりゆとりができたのをみて、これだけゆとりができると患者さん自身も動くのがすごく楽なんだろうなと感じました。


オペ技術だけでなく、加谷先生の臨床に挑む姿勢に対するお話を聞くこともでき、非常に感銘を受けるとともに、自分ももっと高まっていきたいと思いました。



総移動距離はなかなかのもので疲労もしましたが、それ以上に得たものが大きい3日間になりました。

今回得られたことを糧に、また臨床で頑張っていきたいと思います!!



3月31日開催の京都支部の定例会は定員まで残り枠があと少しあります。
参加ご希望の先生はお早目のお申込みをお待ちしております。
申し込みはホームページより

https://ohmi-rigaku.jimdo.com




京都支部代表
京都下鴨病院 為沢 一弘

人気の投稿