2017年10月開催−第119回定例会− 「腰痛⑴ 屈曲時痛の解釈と評価のポイント」

講師:團野 翼 先生(京都下鴨病院)
日時:平成29年10月28日 土曜日 18時受付 18時30分開始
会場:京都下鴨病院2階 リハビリ室
定員:24名限定(要事前申込、先着順)
参加費:本学会会員無料、会員外500円
参加申込受付期間:10月1日から開催2週間前まで



第6回関西支部合同全国研修会「足関節周囲の機能解剖学的触診と治療」

日時:平成30年2月24日 土曜日・25日 日曜日
会場:尼崎リサーチ・インキュベーションセンター
定員:100名(要事前申込、先着順)
参加費:本学会会員23,000円、会員外25,000円
参加申込受付期間:平成29年11月1日から定員になり次第終了



2017年7月4日火曜日

【文献紹介】ラット膝における軟骨下骨支配神経の特性

おはようございます。本日は軟骨下骨支配神経についての文献を紹介させていただきます。
 変形性膝関節症(膝OA)において、軟骨がすり減り軟骨下骨まで変形が進んでいくと骨髄性の疼痛が生じることはよく言われています。そこで今回は、軟骨下骨について調べてみました。
河漕孝治:ラットにおける軟骨下骨支配神経の特性.日本運動器疼痛学会雑誌(5):132−138,2013



本文献は、軟骨下骨を支配するDRG(後根神経節)細胞を逆行性神経トレーサーを用いて標識し、その神経科学的特性(CGRPNGF受容体(TrkA)、NF200IB4の発現)や脊髄高位分布、DRG細胞の大きさを明らかにすることを目的に行われており、さらに、軟骨下骨支配神経と膝関節内組織支配神経の違いを比較検討されています。



方法は3週ラットを用いて大腿骨遠位骨端外側に骨孔を作成し、Fast BlueFB1.5μlを膝関節腔にDil 10μl注入後、14日目にL1~6DRGを摘出し、FBによる軟骨下骨を支配するDRG神経細胞の変化、Dilによる膝関節内組織を支配するDRG神経細胞の変化を蛍光顕微鏡を用いて観察。各脊髄高位でFBおよびDilで標識される細胞数をカウントし、DRG細胞断面積を計測しました。また、免疫組織化学染色を行い、FBおよびDilで標識されるDRG細胞のうち、CGRPTrkANF200IB4の発現の割合を計測しました。



結果の一部を紹介させていただきます。

各脊髄高位での細胞数の結果では、FB標識細胞(軟骨下骨支配神経)の60%がL3に局在し、有意に多くのFB細胞を認めました。また、Dil標識細胞(膝関節内組織支配神経)の67%がL3L4に分布しており、L3,4L1およびL6と比較して有意に多くのDil標識細胞を認めました。この結果から、筆者らは骨壊死が限局した痛みを訴える場合が多いのに対して膝OAでは限局のはっきりしない痛みを訴える一因となっていると考察しています。



 DRG細胞の神経科学的特性では、CGRP(炎症性疼痛と関係する細胞)およびTrkA陽性はFB標識細胞で多く、NF200(有髄神経線維(A線維)を有する細胞)陽性はDil標識細胞で有意に多かった。一方、IB4(神経因性疼痛と関係する細胞)陽性はFBおよびDil標識細胞でほとんど存在しませんでした。また、CGRPおよびTrkA陽性細胞の割合では、軟骨下骨支配神経の方が膝関節内組織より有意に多い結果となりました。

CGRPSubstancePを含むpeptidergie neuronは神経性炎症を生じさせる働きがあると言われており、筆者らは、研究の結果から軟骨下骨は炎症性疼痛に鋭敏であると考察しています。


今回調べていく中で、軟骨下骨由来の痛みを理解することが出来ました。膝OAでは軟骨下骨由来の痛みだけでなく軟部組織由来のものもあるため、軟部組織と骨の問題を区別していくために必要となる画像の勉強もしていきたいと思います。

投稿者:鷲見 有香

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