4/21、名古屋にて行われました整形外科リハビリテーション学会の特別講演に参加してきました。
今回のテーマは「身体構造をモデル化したアンドロイドモデル制作による医療情報の創出」でした。
講師:佐中 幸二先生(生体機構研究所)
座長:中宿 伸哉先生(吉田整形外科病院 リハビリテーション科科長)
医学ではなく工学といった視点からアンドロイドモデルを用いて各関節がなぜ動くのか、どのような動きをしているのかを細かく観察されており、とても興味深い講演でした。アンドロイドモデルは解剖学と徒手療法の情報を元に力学的視点から必要最小限の構成要素で生体構造を再現されており、生体が動く中で必要な要素や欠如することでどのような動きになるのかを写真や動画、実際のアンドロイドモデルを用いて説明して下さり、とても理解しやすい講演でした。
どう動いているのかだけでなく「なぜこの動きなのか」という解明のために生体では見ることのできない各関節の動きを勉強することができ、とても貴重な経験になりました。
工学的視点を踏まえても、解剖学的構造を理解していないと治療には結びつかないと思いますので、解剖学の大事さを再認識しました。
投稿者:小林 駿也
Staff profile
COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について
整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。
2018年4月22日日曜日
人気の投稿
-
今回は小胸筋腱について述べられている文献の紹介をさせていただきたいと思います。 臨床で肩関節拘縮の患者さんの評価をしているとRotator interbalの拘縮を呈している方は多いと感じています。RIの拘縮を改善することは必要なことだと考えていますがなかなか難し...
-
本日は Bertolotti症候群について紹介させて頂きます。 Bertolotti症候群は1917年にBertolottiが提唱した症候群であり,最尾側の腰椎横突起が肥大し仙骨との 間に関節を形成,あるいは骨癒合した症例に腰痛が生じる症候群とされています。 ...
-
こんばんは。 夜分遅くに失礼します。 本日は、肩関節包を支配する神経の解剖について報告されている文献を紹介します。 佐藤達夫ら:腋窩神経と肩甲上神経. Journal of Clinical Rehabilitation 4(1),4-7;1995 ...
-
文献紹介 大腿骨転子部骨折において後外側支持欠損が lag screw sliding に与える影響 (徳永真己・他 : 骨折 第35巻、98-102、2013) 大腿骨転子部骨折をshort femoral neck (SFN) で...
-
本日は腰痛診断のpitfallとなりやすい上・中殿皮神経の絞扼 ついて紹介させて頂きます。 殿皮神経の絞扼性神経障害は疾患概念が認知されておらず、MRIでも描出されません。また腰椎疾患に類似した紛らわしい症状を呈することもあり、診断上pitfallとなりや...