昨日、整形外科リハビリテーション学会の特別講演が行われました。
今回は当院の小野志操先生による「股関節唇損傷に対する運動療法~なぜ片側性股関節唇損傷が発生するのか~」、羊ケ丘病院の加谷光規先生による「パトリックテストの意義を考える」についてのご講演でした。
両側とも骨形態異常があるにも関わらず、症状が片側性に出現することに関しては未だ報告がありません。今回の小野先生のご講演ではアスリートの股関節唇損傷の症例のレントゲンから得られた健患側差からなぜ片側性に症状が出現するかをお話されました。
レントゲン上での健患差は小さくお話いただくまで私は気づくことができませんでした。
多くの股関節唇損傷の症例や画像を見てこられた小野先生だからこそ見つけられたのではないかと感じました。
加谷先生のご講演ではパトリックテストで生じている痛みが何の痛みを拾っているのか、そもそもの股関節唇が損傷していること自体は痛いのかなど、生じている疼痛の根本についてのお話がお聞きできました。
加谷先生のご講演の中で興味深く感じたのは脂肪組織のお話です。実際の関節鏡で見た脂肪組織を見て非常に驚きました。AIISでの圧痛所見についても考えさせられました。
今回特別講演に参加させていただき、2人先生方の貴重なお話を聞くことができ、非常に勉強になりました。