今回は肩甲下筋腱断裂に対する関節鏡下Suture-bridge法についての文献を紹介させていただきます。
JOSKAS. Vol40. No1. 2015
肩甲下筋は腱板の中で唯一前方に位置し、肩関節の前方安定性に寄与しながら、主に内旋に働きます。また肩甲下筋にはいくつかの筋内腱が存在し、これらを中心に羽状筋の形態をしています。これらの筋束は、肩関節のあらゆる肢位変化に対応して前方の安定性に関わるとされています。さらに腱板の中で最大・最強で腱板全体の力の約50%を担っているとも言われています。
病態の理解はもちろんのこと、どういう手術を行ったのか、その術式はどういった特徴があるのかをしっかり把握しておくことの重要性を感じた文献でした。理学所見や画像所見・術式の特徴を踏まえた上でのそれぞれの患者様に合わせた理学療法を行うことを心掛けていきたいと思います。