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2023年2月23日木曜日

【論文紹介】椎間関節障害のX線学的特徴について

 椎間関節障害症例のX線画像はどのような特徴があるのか調べています。





【目的】

腰椎椎間関節症における椎間関節の形態的特徴についてX線学的に検討すること。


【対象】
腰椎椎間関節症474例(625関節)を対象とした。椎間関節症の診断は、神経学的に異常がない腰痛症例で、X線透視下に1%リドカイン1〜1.5mlを椎間関節内に注入し、症状の8割以上が軽快した場合とした。男性161例、女性313例、平均64歳(17〜88歳)であった。

【方法】
X線35度斜位像にて撮像した。椎間関節の形態を、正常型(N型)、変形性関節症型(OA型)、破壊型(De型)、形成不全型(Dy型)、適合不良型(A型)、適合不良型は開大型(V型と亜脱臼型(SL型)に分類した。
彎曲異常は腰椎前彎度、側弯の有無について検討した。

【結果】
罹患高位はL1/2:2関節、L2/3:5関節、L3/4:89関節、L4/5:371関節、L5/S:158関節だった。
形態は椎間関節症例では、N型:3関節、OA型:413関節、De型:1関節、V型:30関節、SL型:178関節だった。60歳代よりOA型の割合が急増していた。健常例ではN型が多く、SL型が少なかった。
彎曲異常は椎間関節症例では54%に認め、健常例で異常なしが8割を占めた。

【結語】
腰椎椎間関節症例のX線における形態は、OA型、SL型が多く、罹患高位はL4/5の頻度が多い。





椎間関節症例では、X線上OA型、亜脱臼型が多いことがわかりました。また、アライメント変化は、前彎の他にも側彎症例が多く存在しました。腰椎はカップリングモーションとして側屈運動に回旋が伴うと言われています。軽度な側弯も見逃さず、関節の位置関係を3次元的に捉えていきたいと思います。



投稿者:尼野将誉











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