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整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2018年5月30日水曜日

【文献紹介】肘関節屈曲に伴う内側側副靭帯の長さの変化

本日は肘関節屈曲に伴うMCLの長さの変化について報告されている文献を紹介させていただきます。






安富ら:肘関節屈曲に伴う内側側副靭帯(anterior oblique ligament)の長さの変化.整形外科バイオメカニクス,Vol.11,1989

この文献では献体8体、9肘関節を用いられています。肘関節は靭帯、関節包のみを残し、AOLの前方1/2と後方1/22か所で各屈曲角度での靭帯の長さの変化を調べています。

AOLの前方1/2は屈曲約20°から70°までは徐々に伸張していき、屈曲約70°から110°で靭帯の長さが最長となり、その後最大屈曲まで一定の長さを保つ様子が観察されたと報告しています。
AOLの後方1/2では屈曲約20°から50°までの間は徐々に靭帯が引き伸ばされ、屈曲約50°から110°の間では一定の長さを保ち、その後は最大屈曲まで再び引き伸ばされたとも報告されています。

この文献からAOLの前方線維、後方線維がどの屈曲角度で伸張位となるかわかりました。
また、受傷形態や運動療法を考える上でも知っておく必要があるかと思います。
MCLAOL以外に2つの線維が存在します。他の線維やLCLなど他の靭帯なども勉強していきたいと思います。
本研究ではホルマリン固定された御献体を用いていることから実際のMCLの動態と異なる可能性があるかと思います。解剖実習をさせていただく機会があれば見てみたいと思いました。


投稿者:天鷲翔太

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