COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2017年2月14日火曜日

【文献紹介】コンピュータモデルを用いた肩甲上腕関節の回旋における腱板疎部の形状と面積変化のシミュレーション

本日紹介させていただく文献はコンピュータを用いて生体での腱板疎部の形状、面積変化を検討した文献です。


田中洋ら:コンピュータモデルを用いた肩甲上腕関節の回旋における腱板疎部の形状と面積変化シミュレーション.臨床バイオメカニクス36:23-29,2015

対象は健常人男性3名で、open MRIを用いて検討されています。撮影肢位は90°外転位で内旋位、外旋位、内外旋中間位とされています。腱板疎部は結節間溝の前上部、後上部、烏口突起基部、関節窩上結節を直線で結び腱板疎部の形状を再現しています。
形状変化の結果です。内旋位と中間位においては不等辺四角形、外旋位においては細長い三角形に変化したと報告しています。
面積の結果です。個体差はあったものの内旋位で大きく、外旋位で小さくなる傾向にあったと報告しています。

この文献には内旋位、中間位、外旋位における腱板疎部の形状の変化が前額面と水平面より観察した図が示されています。
中間位と比較すると内旋位においても外旋位においても大きく形状が変化していることが見て取れます。
腱板疎部は膜状の空間であり、その中を上腕二頭筋腱や烏口上腕靭帯といった組織が走行しており、肩関節拘縮において重要な場所であることは報告されています。今回紹介させていただいた文献で内旋で弛緩、外旋で緊張するだけでなく、大きく形状が変化することが分かり、肩関節疾患の患者において、大きく形状が変化できるだけの柔軟性が必要であることが分かりました。
今後の臨床に活かしていきたいと思います。

投稿者:堀内奈緒美

2017年2月12日日曜日

第5回 関西支部合同 全国研修会

2月11日、12日の2日間で第5回 関西支部合同 全国研修会が兵庫県尼崎市で開催されました。
今回のテーマは「股関節周囲の機能解剖学的触診と治療」でした。








股関節の解剖と触診から始まり、大腿骨頸部骨折や梨状筋症候群、THA、FAI、神経絞扼障害など、様々な病態の機能解剖に基づいた解釈の仕方についてお話を聞くことができました。
実技も盛り沢山で、触診や治療の方法について深く学ぶことができ、明日からの臨床に活かしていけるような、得るものがとても多い研修会になりました。



4月22日には整形外科リハビリテーション学会で股関節鏡に関する特別講演が予定されており
翌週の4月29日には京都で股関節鏡でご高名な医師と理学療法士の先生方が講演される「メディカルスタッフのための股関節鏡セミナー」が開催される予定です。
(現在申し込み受付中です⇒ https://hasms.jimdo.com


それに先立って、これらの研修会をより理解しやすくなるように、来月25日には京都支部で「股関節鏡手術の実際」と題して股関節鏡の手術についてお話をさせていただきます。
こちらは3月1日より申し込み開始予定です。https://pro.form-mailer.jp/fms/f8e2b38d114071


2017年の前半は股関節の疾患に関してより理解を深めるためのイベントが盛り沢山です。
皆様のご参加をお待ちしております。

2017年2月9日木曜日

【文献紹介】投球動作における軸足股関節の運動学的特徴

 本日は、投球動作において軸足の運動が投球フォームにどのような影響を与えるかを検討された論文を紹介します。

内田智也ら:投球動作のEarly Cocking期における軸足股関節の運動学・運動力学的特徴. 臨床スポ 25(1)16-232017
 
 投球フォーム不良は投球障害を引き起こす要因のひとつとされています。そのひとつにEarly Cocking期の骨盤の過後傾や開き、股関節の屈曲不全が挙げられ、その後の投球フォームの不良動作を招くとされています。その評価項目として客観的な指標が報告されていたので、文献の中から臨床において評価しやすい股関節の角度について考察を交えて紹介します。
 対象は健常な中学野球選手です。股関節角度の測定方法として、モーションキャプチャーシステムを用いて投球動作を撮影し、Early Cocking期の軸足動作の評価を行っています。撮影された投球動作を元に、重心の位置や骨盤の回旋の程度などで良好群と不良群にグループ分けされています。
 結果は良好群の股関節が優位に屈曲していたと結論づけられています。
 Early Cocking期に股関節が屈曲位にあることで骨盤の過後傾を抑制できると考えます。投球動作を遂行する上でEarly Cocking期に股関節が屈曲位を維持するためには、股関節や膝関節の伸筋の筋力が必要になると思います。
 投球動作でのEarly Cocking期において、骨盤の過後傾、股関節の屈曲不全の不良動作を認める場合、股関節、膝関節の筋力を評価した上で投球動作指導を行う必要があると考えました。今後の臨床に生かしていきます。


投稿者:中井亮佑

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