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整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2016年11月13日日曜日

【文献紹介】本邦におけるリバース型人工肩関節全置換術の上腕骨コンポーネントと上腕骨サイズの不適合性

今回紹介させていただく文献は本邦におけるRSAの上腕骨コンポーネントサイズの不適合性について検討した文献です

南義人ら:本邦におけリバース型人工肩関節全置換術の上腕骨のコンポーネントと上腕骨サイズの不適合性.肩関節.第40巻2号:2016

検討項目は身長と上腕骨頭径です。対象は42例43肩(男性:14例、女性:28例)、全例CTAによりRSAが施行されています。検討項目は身長と上腕骨頭径の相関です。上腕骨頭径はCTを用いて前額面上での上腕骨解剖頚の最大長(AP長)、水平面上での上腕骨解剖頚の最大長(ML長)を計測しています。

結果は身長が140cm以下の症例は上腕骨頭径が36mm以下となると報告しており、上腕骨頭径と身長には相関があり、低身長の症例は上腕骨頭径が小さい傾向にあったと報告しています。
今回の検討は上腕骨頭径の計測が2次元であること、実際の骨切り面と一致していないこと、上腕骨頭の変形が考慮されていないことが限界として述べられており、今回の検討方法で上腕骨頭径が36mm以下であっても必ずしもコンポーネントの設置が困難になるわけではないと述べています。しかし身長が140cm以下の症例においてはコンポーネントを安全に設置できるよう考慮が必要であると述べています。


本邦ではRSAに対する報告が少ない中で、コンポーネントの不適合性について検討してる文献を見つけたので今回紹介させていただきました。
しかし今回の検討でも必ずしも低身長であるとコンポーネントのミスマッチが生じる訳ではないと報告おり、どのような人がミスマッチしやすいのか検討している文献を見つけたらまた紹介させていただきます。

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