COVID-19(新型コロナウイルス)感染拡大予防に対する対応について

整形外科リハビリテーション学会は、オンライン開催または感染対策を徹底した上でのハイブリッド開催により、定例会、学術集会、特別講演会、シンポジウムを開催して参ります。なお、技術研修会につきましては、再開の目処が立っておりません。理事会の決定があり次第、ウェブサイトならびに当ブログにてご報告させて頂きます。

2015年11月8日日曜日

肩関節の基礎と臨床の接点についての勉強会に参加しました。


今日は名古屋の国際医学技術専門学校で行われた勉強会に参加してきました。

「肩関節の基礎と臨床の接点」をテーマに国際医学技術専門学校で教員をされている篠田光俊先生や川村和之先生が講演してくださいました。

篠田光俊先生は肩甲上腕関節に対する可動域の評価について機能解剖を踏まえて各肢位でどの組織が可動域の制限になるのか、組織がされるとどういう所見があるのかなどを過去に研究された内容と臨床を交えてお話ししてくださいました。

 
川村和之先生は広背筋の形態と機能について、どのように筋が発生したのか、筋の形態からどういう運動で機能していくのかという内容をお話ししてくださり、臨床につながる視点を得ることができました。

 
肩関節は多くの軟部組織により構成されており、どの組織が制限になっているのかを詳細に評価していくこと、その組織に対して正確にアプローチしていくことが重要になります。知識を増やしていくことはもちろんのこと、正確に評価していける操作技術や触診技術の向上を目指し努力して臨床に活かしていければと思います。
 
投稿者:吉田雄大

2015年11月7日土曜日

損傷靭帯の修復過程

今回は、臨床スポーツ医学の2015年9月号に掲載されている
「損傷靭帯の修復過程」についての論文を紹介させていただきます。
片岡善明ら:損傷靭帯の修復過程.臨床スポーツ医学vol32,No9.830-834,2015



この文献では、膝関節の靭帯の中でも、関節内靭帯であるACLと、関節外靭帯であるMCLにおける修復時期の違いについて述べられています。

家兎を用いてそれぞれの靭帯損傷モデルを作製し、保存的な経過における靭帯修復に伴う関節の不安定性を評価したところ、ACLでは継時的に不安定性が増大していくのに対して、MCLでは12週で正常膝の1.3倍程度まで改善したとされています。

また、最大破断荷重に関しては、ACLでは12週で40%程度まで改善するものの、その後は改善が見られないのに対して、MCLでは12週で60%まで右肩上がりで改善したとされています。

関節外靭帯であるMCLに対して関節内靭帯であるACLは損傷部のフィブリン形成や維持がなされないこと、滑液の存在が細胞増殖を抑制すること、構成細胞自体の内因性相違などが修復しにくい原因として挙げられています。

これらのことを通して、ACLとMCLにおける保存適応と手術適応の相違について改めて学ぶことができたと同時に、負荷量や許容できる動作を考える一知識となりました。
理学療法を実施していく上で修復過程やその程度を知ることはとても大事なことなので、これからも知識を深めていこうと思います。

投稿者:為沢一弘

膝前十字靭帯損傷の受傷メカニズム


 本日は20153月に発売された関節外科より「膝スポーツ外傷update」の中から膝前十字靭帯損傷(以下ACL)の受傷メカニズムについて紹介します。


 非接触性ACL損傷の受傷メカニズムは過去に様々な研究報告がなされており、特にknee in toe outの肢位がビデオ解析の結果などからACL損傷のメカニズムとして考えられており、膝外反、外旋位が典型的な受傷肢位であるという報告が散見されます。

 しかし、受傷時のメカニズムの研究として、これまでのビデオ解析による視覚的分析では関節角度の推定では最も容易と思われる膝関節の屈曲角度でされもかなりの誤差があることが示されていることと、損傷のタイミングの推定は困難であることが問題点とされています。そこで筆者らは視覚的分析に代わる新たなビデオ解析のアプローチとして、MBIM法を開発し、非接触型ACL損傷の受傷シーンを解析しています。

 解析の結果ACL損傷の瞬間には膝外反による外側コンパートメントへの圧迫力により内旋と前方移動が生じているとし、いわゆるknee in toe outACL損傷後に生じる単なる結果にすぎないのではないかと考察しています。その考察を基に図を用いて文献の中で詳細に新たなACL損傷の仮説について書かれています。

 また他にもACL損傷における股関節の役割について過去に報告されている文献の紹介から、今回、提唱している損傷メカニズムから考える予防法についても考察されています。

 今回の文献で新たな受傷メカニズムが提唱されたことから、より受傷時の股関節の肢位についても目を向けていくことが重要ではないかと考えられます。過去に報告されているACL損傷と損傷時の股関節の肢位についても調べてみようと思いました。

投稿者:服部隼人

人気の投稿