本日は、投球動作において起きるPosterior Superior Glenoid
Impingementについて検討された文献を紹介します。
山口晢ら:Posterior Superior Glenoid
Impingementの検討.肩関節50(1):237-240,2001.
投球障害肩の病態のひとつにPosterior Superior Glenoid
Impingementがあり、Internal Impingementと呼ばれたりもします。この病態はオーバーヘッドスポーツを行う症例に見られることが多いです。疼痛は上腕骨頭と関節窩によって軟部組織が挟まれることで生じると知られています。
本論文は鏡視中に上肢の牽引を外し、肩関節を他動的に外転・外旋にさせた時の動態を観察しています。対象は投球障害肩に対して鏡視下手術を行った症例です。
結果は全例肩関節唇と腱板の関節面断裂があり、外転・外旋でImpingementを認めたとしています。
この結果から、外転・外旋がPosterior Superior Glenoid
Impingementの起こる動作であることがわかります。この運動は投球動作のCocking Phaseにあたります。投球障害肩症例の主訴が”Cocking Phaseにおける肩関節後方部痛”であり、外転・外旋で再現される場合はPosterior Superior Glenoid Impingementを疑う必要があることがわかりました。
投球障害肩症例には、このような肩関節の動態があることを考慮しながら病態の推論を立てたいと思います。また、このImpingementの背景は数多くの病態が隠されていると思いますので、丁寧に評価していきたいと思います。
投稿者:中井亮佑
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